編集部 2018.09.19 独立系フェスの代名詞、ボロフェスタで音楽を楽しもう!

「ボロフェスタ」というイベントをご存知でしょうか?2002年から始まり今日に至るまで17年も続いており、知る人ぞ知る地域密着型の老舗音楽フェスティバルです。今回はそのボロフェスタの魅力と、なぜマネチエは今回協賛することになったのか、ということをご説明します。

■ボロフェスタとは

ボロフェスタとは、関西で活動し、京都に縁のあるミュージシャンやライブハウスが主体となって立ち上げられた音楽イベントです。

前述の通り2002年に産声を上げ、以降現在に至るまで継続しているという、日本ではもはや古参と言っても過言ではない音楽フェスなのです。過去には、くるりやクラムボン、ZAZEN BOYSなどの今や大御所ともなったバンドも出演しており、会場のキャパシティとチケット代を考えると、かなりコストパフォーマンスの良いフェスだとも言えるのではないでしょうか。

京都大学の敷地内にある「京大西部講堂」という、多くの大物アーティストがライブをした伝説の地で始まったイベントですが、現在は同じ京都市内にあるKBSホールに場を移して毎年開催されています。

なお、2002年に京都の大学生となったマネチエ編集長たる私にとっても、ボロフェスタは多少のご縁のあるイベントで、何度か会場にも足を運ばせてもらっています。さらに余談ですが、ボロフェスタと対になる京都地場音楽イベント「みやこ音楽祭」という方にスタッフとして参加していたため、学生時代のご縁もあり今回ボロフェスタへの協賛をさせていただく運びにもなりました。

■ボロフェスタの魅力

フジロックフェスティバルやRock in Japanのような大きなフェスに参加するようなアーティストから、巷ではほとんど知られていないマニアックなアーティストまで、多様な出演陣が彩ります。

その多彩さもさることながら、一番の魅力は運営するスタッフにあります。大きな運営予算があるわけではなく、運営スタッフの大半を京都近辺の音楽好きのボランティア学生が担っている点も特徴の1つだと言えるでしょう。その「手作りフェス感」と京都の風情が相まった様子は、京都の音楽文化を象徴するようでもあり、それゆえに京都出身者が多いマネチエ編集部としても応援したくなるのです。

■今年の出演アーティストは?

2018年の一番の目玉は、今や「アイドル」という枠組みでは収まらない活躍を見せているBiSHの三年連続の出演でしょう。最近では、キリンレモンのプロモーション動画に書き下ろし楽曲を提供するなど活躍の幅を広げ、大規模会場でのライブを成功させるなど、今やとどまることを知らない勢いを見せる彼女たち。KBSホールという小さな会場でBiSHを見られるのも、もはやかなりレアな機会なのではないでしょうか。

他にも多くの注目アーティストが出演します。インディペンデントな活動で長年活躍を続けるサニーデイ・サービスや、世界的にも高い評価を得ているトクマルシューゴ、店舗流通を辞めてまで独自の活動スタンスを貫くLOSTAGEや超絶技巧のジャズトリオfox capture planなど。音楽フリークな私としては、見どころが多すぎて語りきれないほど。本当に素晴らしいアーティストが目白押しなので、参加できる方はぜひ参加してほしいものです。

■チケット代は?

詳しいことは公式サイトをご参照ください。

ここでは学割チケットについて少々説明させていただきます。

今回、協賛という形でマネチエ提供の「学割チケット」を用意していただきました。通常料金から500円引きということで、あまりインパクトは大きくないものの、少しでも学生さんに音楽を楽しんでいただきたい、という考えからご提供させていただいています。本当は「学割チケット:2,000円引き」くらいのご提供ができればよかったのですが、そこまでの予算はマネチエ編集部にはありませんでした…涙

■で、なぜマネチエは協賛することになったのか?

なぜマネチエが今回ボロフェスタに協賛することになったかというと、きっかけは社内でのミーティング。「なんか面白いことやりたいよね。マネチエフェスとか?」という編集部員の思いつきに端を発するのですが、実際に伝えたい思いというのは結構いろいろあります。

実際マネチエがこの協賛を通して、読者の方に伝われば嬉しいな、と思っていることが大きく3つほどあります。

  1. 若い人にもっと音楽を楽しんでほしい
  2. 音楽を仕事にする、とはどういうことなのかを伝えたい
  3. 音楽を始めとした文化活動は無料ではないという主張

1つ目のテーマは至極簡単なお話です。自身の生活を思い返すと、「京都の大学生はたいてい貧乏」という事象が頭をよぎります。実際、「京都の」とつける必要もなく、全国的にそうなのだろうとも思いますが。ただ、「お金が無いから、ライブ行けない」というのは、せっかく多彩で豊かな音楽経験を得る上ではとてももったいないことだと思い、であれば何かしらの手助けができないだろうか、と考え、このような学割協賛という形に落ち着いたのです。

2つ目のテーマは、音楽の作り手も一生活者としての面があるわけで、そういった側面もお伝えできれば、より音楽や文化というもの自体に興味を持っていただけるのではないか、ということです。そして、その思いは次の項目にもつながります。

3つ目は少々大きな話になりますし、実際に一企業の一メディアがどうこうできる話ではない、という事実はあるものの、あえて提起してみるのもアリなのではないか、という思いです。

ご存知の通り、この20年でインターネット網は広範に普及し、今や多くの人が常時インターネットに接続している時代です。生活がとても便利になった一方で、多くの課題も生み出してしまったことでしょう。その1つが、ネット上での違法アップロードコンテンツの問題です。著作権違反のマンガサイトなども同様で、そういった違法アップロードコンテンツの存在がアーティストの生活に悪影響を及ぼしてしまう、という側面もあるのではないか、と思っています。

しかし、先述の通り、アーティストやクリエイターにも「自身の生活」というものがあり、生活のためにはお金が必要です。音楽は無料ではありません。検索サイトに”音楽 無料”と打ち込むと、音楽を無料で聞く方法が山と出てきますが、音楽の制作には多くの費用がかかりますし、それを生業として生きている人たちが多くいるのです。もし今後、制作者に必要十分なお金が行き渡らないような事態になれば、文化そのものの衰退にもつながることだと思っています。

そんなむさ苦しい思いから、今回マネチエでは「音楽活動とお金」というテーマに取り組むことで、小規模でも何かしらの貢献ができれば、と思っていたりします。それが今回の取り組みにつながっています。

ということで、今後、何回かに分けて、「音楽とお金」をテーマとしてアーティストの方にインタビューを行い、記事として公開させていただくことになっています。お話を伺う方々はすでにほぼ決まっており、追々マネチエ上で公開していきますので、もし少しでも気にかけていただけるようでしたら、随時マネチエのウェブサイトをご覧いただけると嬉しいです。

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