編集部 2017.12.20 お金の管理は夫?妻? 夫婦それぞれ4つのポイントが見つかった覆面座談会

1人暮らしと違い、結婚すると夫婦2人の収入や出費を管理する必要があります。家賃や食費はどちらが払っているのか、マンションや車購入など大きな出費はどうするのか。普段は聞けないことが、覆面座談会なら大丈夫では?

それぞれの家庭事情を知ることで見えてきた、夫婦のお金管理のポイントをファイナンシャルプランナーのアドバイスもふくめお伝えします。

〈座談会参加者〉
西山美紀さん:ファイナンシャルプランナー
タカシさん:男性30代、結婚3年目、0歳児のパパ
ケンスケさん:男性20代、今年入籍したばかり
マコトさん:男性30代、結婚3年目、0歳児のパパ
ミホさん:女性20代、結婚1年目

その1:互いが納得する管理方法にする

編集部:本日は4人の既婚者の方にお集まりいただきました。それぞれの家庭のお金の管理方法はどうなっているか教えていただけますか?

タカシ:妻に完全に管理されていて、月5万円のお小遣い。この中で私が一番貧しいと思います(笑)。

ケンスケ:うちの場合は、私の方が資産運用が得意なこともあり、私がすべて管理しています。

マコト:我が家は夫婦でZaimというアプリを使い、すべての出費を入力してお互いに見られるようにしています。

ミホ:主人が家賃、光熱費などを支払い、私が食費や雑費を担当しています。それ以外は、互いが自由に使ったり、貯金をしています。他に使っていない口座を共同口座にして、それぞれ100万円づつ振込み、年200万円貯金するようにしています。

編集部:どちらかが管理したり、共同口座を作ったり、みなさんそれぞれですね。西山さん、夫婦のお金管理のベストなやり方ってありますか?

西山:そうですね、家庭により色々ですが、大きく3パターンに分けることができます。

パターン1:固定費(家賃など)をどちらかが払い、流動費(食費など)をもう片方が払う
パターン2:片方がすべてのお金を管理する
パターン3:共同口座に例えば10万円ずつ振込み、そこから家賃や生活費を払う。残りはそれぞれが自由にする

共働き家庭で多いのがパターン1です。ただ、一番お金がたまるのは片方がしっかり管理するパターン2です。タカシさん、ケンスケさんがこのやり方ですね。この方法は、管理している方がしっかりしたタイプだということと、もう片方が不満を持たず互いに納得していることが大事です。

ケンスケ:ウチは奥さんも「預けておいた方が安心」と思ってくれているので、納得できますね。

ポイント:家庭内のルールができていて、ストレスがたまっていなければ、その方法が正解◎

その2:口座管理は、青赤黄の3口座にする

ケンスケ:西山さんにお聞きしたいのですが、夫婦の共同口座で管理する場合、数はいくつくらい、どういう用途で分けるのが良いですか?

西山:子どもの教育費など、目的別に細かく分けるのが好きな方もいますが、おすすめは信号のように「青赤黄」の3口座でわけることです。

青口座:給与振込み、カード引き落としなど普段の生活に使う口座
赤口座:絶対に使ってはいけない貯金のための口座
黄口座:冠婚葬祭など急な出費に対応する口座

勤務先の財形貯蓄や銀行の自動積立定期預金のほか、ネット銀行の自動振込機能などを使って、青口座から赤口座に自動的にお金が振り込まれるようにするとスムーズに貯まります。

マコト:うちは3口座でやっています!以前はいろいろな口座で出入りがあり、フラストレーションがたまりました。今は、僕の給料が振込まれる口座(青)から生活費を払い、彼女の給料が振込まれる口座(赤)は使わないようにして、緊急事態用に15万円プールする口座(黄)を僕が管理しています。

編集部:理想的ですね。

マコト:ただ、そこに行き着くまではいろいろありまして。元々はガジェット好きだったので、今でもいろいろ欲しいものがあるのですが、妻に聞くと「それ本当に必要?」と返答されて、そこでおしまい。趣味のサッカーだけは新しいシューズを買ったり、合宿の費用を前もって伝えたりして、死守しているような状況です(笑)。

編集部:あまりにも理想的で現実の話ではないように聞いてましたが、急に親近感が湧きました(笑)。

ポイント:手を煩わせず、シンプルにするのが◎

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その3:超低金利時の資産運用方法

編集部:ところで皆さんは資産運用として何かしていますか?

タカシ:ビットコイン(仮想通貨)を、5万円のお小遣いの中でこっそりやっています。ただ、やっぱりそれだと限界も感じてまして。他の人はどうしているか気になりますね。

ケンスケ:私は、株、投資信託、世界株式型の終身生命保険にビットコイン(仮想通貨)などいろいろ手を出しています。

西山:何もしていない方は普通預金のみという人もいますが、みなさん結構されていますね。話は少し変わりますが、ニュースでも話題のふるさと納税で節税をされている方はいますか?

ミホ:はい、今手続き中です。

西山:ふるさと納税は地方自治体への寄附額から2,000円を引いた額(上限あり)が、所得税や住民税から控除されます。手続きに少し手間がかかりますが、寄附のお礼の品が送られてくる自治体もあるので、食費が浮いたなどという声も多いですね。また老後のお金の準備なら、節税をしながら運用ができる確定拠出年金もおすすめです。若い方ほど働く年数が長くなるので、節税効果は大きくなります。月1万円くらいからやってみても良いと思います。

ポイント:超低金利時は投資か節税で資産運用

その4:他人のお財布を聞く時の心得

ケンスケ:私は資産運用をしてきて、それなりの金額を貯めることができました。買うタイミングも良かったこともあり、ビットコインが一番の稼ぎ頭になりました。

タカシ:いままでで、いくら貯まったの?

ケンスケ:全部合わせると1,000万円くらいかな……。

一同:1,000万!!!!!!!!

ケンスケ:気をつけているのは、ある程度上がったら、売ってしまうこと。自分の中では「10%利益がでたら売る」というルールを固く守っています。

マコト:まだ上がるとわかっていても、自分がきめた数字を超えたら売るの?

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ケンスケ:(キッパリ)売ります!感情が入ると、損している時も同じことになるんです。もちろんもっと儲けたいという気持ちはあるけど、損のことも考えてルール内で運用するようにしています。

西山:友人や、周りの方には資産運用の話はしますか?

ケンスケ:一部の人とはしています。でも、日本人はお金を持っているとか、資産運用で増やすことに良いイメージを持たないかもしれませんね。

西山:普段、友達にお金のことを本音で何もかも話すことはあまりないですよね。他の人の話は何となく捉えるくらいが丁度良いと思います。こういう座談会で、本音を知るのもよいですね!

一同:なるほど。

ポイント:本音は言わぬもの。話半分で聞く。

家庭の管理方法を聞くだけでも、色々なやり方があることがわかります。家庭の事情や資産管理の向き不向きがあるので、これっというルールはないようですが、お互いがしっかり話し合い、納得しているのが大事とわかりました。その上で、口座の数や、資産運用を検討していけば良いのですね。

同座談会、「セゾンチエノワ」バージョンはこちら
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