編集部 2018.12.27 フリーモデルって稼げるの? 気になるお金回りについて直撃!

男女問わず、世の羨望の眼差しを集め続ける存在「モデル」。「原宿でぶらぶらしてたら、スカウトからしつこく声かけられて」「家族が勝手に応募してて」という、選び抜かれた者だけがなれる職業。だと、思っていました。

その中心に存在するのは、もちろん「モデル事務所」。モデルとして世に出られるかどうかは、所属事務所の力量次第? 華やかな世界の裏で、多忙な毎日の中、体型維持も必要な厳しい世界、だと思っていました。

ところが、最近ではSNSなどの普及により、事務所に所属せずフリーで活動するモデルが増えているそう。

「それって、ただの自称モデルなのでは……」

そんな疑念を抱きつつ、Googleで「フリーモデル」で検索してみると、「東京のフリーモデル 山内もえ」というサイトを発見!
 

山内もえ 公式サイト

サイトを訪問してみると、個人でココまでやるのかというクオリティの高さです。逆に謎が深まったところで、早速取材を打診。ということで今回は、フリーモデルの山内もえさんの仕事について、そして気になるお金周りについてインタビューしてきました。
 

■「依頼件数が多いのはInstagram。でも、ギャラが高いのはFacebook」

山内もえ

——山内さんはどういった経緯でフリーモデルになったのでしょうか?

もともと大学生のときに名古屋にあるモデル事務所に所属していたのですが、長く続ける仕事ではないと感じていたので、就職してエンジニアになりました。

でも、あるときに知り合いの美容師さんからサロンモデルをお願いされて。軽い気持ちで受けたところ評判が良かったらしく「お客さんが増えたよ」と感謝されたんです。

そういった生の声を聞く機会って事務所に所属していたときはなかったので、とても嬉しくて。それで、あらためてモデル活動を始めることにしました。
 

——再び事務所に所属しようとは考えなかったんですか?

そうですね。できれば、実際にお客様とやりとりしながら温度感の高い仕事がしたいと思ったんです。
 

——フリーになった今、仕事を請ける基準はどのように設定しているのでしょうか。

まず信頼性があるかですね。担当者の所属がわかることはもちろんですが、きちんと連絡の返事をしてくれるかとかは重視しています。次に仕事内容。本当に自分がやりたいと思えるか、自分のブランディングにあっているか。

最後にお金
です。実際のところ、自分が本当にやりたい仕事であれば、そこまで気にしていません。
 

——普通だとモデル事務所から仕事が発注されると思うのですが、フリーの場合はどのような形で仕事の依頼があるのでしょうか?

Webサイトの問い合わせフォームからはもちろんですが、最近はSNS経由で依頼されることが多いですね。いちばん多いのはInstagram、次にFacebookやTwitter。
 

——そうすると、SNSの更新が大切だったり?

はい。Instagramは1日2回以上更新するようにしています。平日は普通に働いているのでネタ探しが大変なんですけれど(笑)。Twitterはフォロワーを増やすために頑張っている最中です。
 

——SNSによって依頼される仕事も違ったりするのでしょうか?

不思議なことに依頼件数はInstagramからが圧倒的に多いのですが、ギャラが高額なのはFacebookからの依頼なんですよね。
 

——それは不思議ですね! 具体的にどのような仕事が多いのですか?

Instagram経由だとサロンモデルやファッション広告、ECサイト。Facebook経由は広告が多いです。でも、サロンモデルは平日の朝の撮影が多かったりするので、ほとんどお受けできなくて。
 

——当然ながら断る仕事もあるんですよね?

基本的に、現在は撮影会の仕事は断っています。グラビア系の仕事は、案件によりけりですね。受けるとしても、その方の名前や住所を伺って大丈夫だなと思える状況にします。それでも不安なときは第三者を連れていきますね。


——それは雰囲気でわかるものですか?


わかります!もちろん、それでもおかしな方もいるのですが。やたらと撮影内容を隠したがったり、ギャラがあまりにも高価だったり。
 

——高価すぎても危ないものなんですね。

撮影内容が提示されず、企業の方でもないのにものすごい高価な金額を提示されると怪しいですね。そういう案件に限って「第三者を連れていきますね」と伝えると連絡が途絶えたりするので(笑)。
 

■「いちばんギャラがよかった仕事は、4時間拘束で60万円でした」

——仕事の両立はどのようにしているのでしょうか?

平日は8時間しっかりエンジニアとして働いて、モデル活動は土日や祝日、あとは有給などを使っています。
 

——モデル業の比重を高くしようと考えたことは?

ありますね。でも、今のところは両立がベストだと考えています。モデルだけだと収入が安定しないので不安になることも多いですから。
 

——モデル事務所に所属していた時期と収入は変わりましたか?

変わりましたね。事務所に所属すると3〜4割ほどマージンを取られてしまうので。ただ、フリーだとスケジュールの管理、仕事を請けるかの判断、請求書の発注などを自分で対応しないといけないので大変なこともあります。私もまだまだ勉強中です。
 

——実際のところモデル業で月の収入はどれくらいあるのでしょうか?

月によって案件数が異なるので一概に言えないのですが、月に25万円くらいは稼ぎたいなと思っています。もちろん達成できない月もありますが(笑)。
 

——ちなみにこれまでの仕事でいちばん金額が大きかった仕事は何ですか?

広告系の仕事で、4時間拘束で60万円でした。
 

——おお、凄い!

もちろん、撮影だけで終わりではなく、SNSなどでの告知もさせていただきますよ。それを含めた金額だと思ってもらえると嬉しいです。
 

■「自分には無理だなと思うようなことでもチャレンジしてみることが大切」

山内もえ

——ちなみに、どのような人がフリーモデルに向いていると思いますか?

なんとも言えないですが、個人的に若い子は事務所に所属した方がいいと思います。というのも、フリーは責任も重いし、危険度も高いので。お金が振り込まれないまま会社が倒産したり、マンションに呼び出されて危険な目にあったモデルもいると聞きます。

事務所に所属していれば絶対に大丈夫というわけではないですが、ある程度の安全性は保てると思うので。
 

——仕事を獲得するコツなどはありますか?

自分には無理だなと思うようなことでもチャレンジしてみることでしょうか。私、Ubisoftという会社のゲームが大好きで、いつか一緒に仕事をしてみたいと考えていたんです。それで、知り合いにも協力してもらって、なんとか企画担当の方にお会いできることになって。

「何でもいいからお仕事させてください!」って2ヶ月ほどメールを送り続けたんですね。そうしたら、Ubisoftが開催している「UBIDAY2018」というイベントに出演できることになって。
 

——それはすごいですね。ちなみに何をされたんですか?

『ザ・クルー2(The Crew2)』というゲームにハーレー・ダビットソンが登場するんですが、イベントには実際にそれが展示されていて、その前に立つことになりました。ただの車両立ちだと思う人もいると思いますが、私にとっては忘れられない仕事でした。
 

——夢がひとつ叶った瞬間だったんですね。それ以外にも目標はありますか?

モデルってたくさんいるので、極論を言えば代わりはいくらでもいると思うんです。そのなかで自分にしかできないことに挑み続けたいですね。そして、何かしらの形で女の子を応援できる存在になれればいいなと思います。
 

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:河合信幸
フリーモデル 山内もえ 公式サイト:https://free-model.jp

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