増やす 2016.09.13 「ジュニアNISA」をはじめてみたい人のための10の質問

ジュニアNISA、始めてみたいけど、まだいまいち分からない・・・・・・という方向けに、よくある10の質問をまとめました。

■質問1「ジュニアNISAは何歳から始められますか?」

回答:0歳から始められます。

国内に住む0歳から20歳未満での未婚者が対象です。ジュニアNISA口座は2023年12月末日まで開設できますから、そのときに20歳になっていなければ大丈夫です。

■質問2「いまは証券会社で投資をしています。このお金をジュニアNISAに移すことはできますか?

回答:いいえ、できません。

証券会社や銀行などの特定口座や一般口座に入っているお金をジュニアNISA口座に移すことはできません。ジュニアNISA口座には新たな資金を入れる必要があります。もちろん特定口座や一般口座で買っている株式などを売って、そのお金をジュニアNISAに入れることはできますが、売却のタイミングはちゃんと考えましょう。

■質問3「いくらまで投資できますか?」

回答:最大400万円です。

年間80万円までを5年間できますから合計で最大400万円の投資ができます。1年あたり80万円分の枠が上限ですが余った場合でも翌年へ繰り越すことはできません。例えば2016年に60万円をジュニアNISA口座に入れたとして、余りの20万円分の枠を2017年に繰り越して合計100万円の枠にすることはできません。

■質問4「ジュニアNISAで購入した株式などはいつでも売却できますか?」

回答:売却はできますが、引き出すことは18歳までできません。

非課税になるのはジュニアNISA口座で購入した年の1月1日から数えて5年以内です。つまり2016年4月に購入したのであれば2021年12月末日までの配当金や売却益が非課税となります。ジュニアNISAの非課税期間が過ぎるまで(2023年12月31日まで)は売却をせずに翌年の非課税枠へ80万円を上限に継続投資することもできますし、売却時点で払出期限(高校3年生の12月31日)を過ぎていなければお金を課税未成年者口座へ移す、もしくは継続管理勘定へ移すことになります。

なお売却による損失が出たときには一般の投資と比べて扱いが異なりますので注意してください(質問7参照)。

■質問5「株式数比例配分方式」とは何ですか?

回答:一般的に上場株式の配当金や株式投資信託・ETF・REITの分配金の受け取り方法は銀行口座で受け取る方法と、証券会社の取引口座で受け取る方法があります。

後者の受け取り方法を「株式数比例配分方式」といいます。ジュニアNISA口座で買った株式などからの配当金・分配金をこの「株式数比例配分方式」で受け取ると非課税ですが、他の方法を選択すると20.315%の課税となってしまいます。

なおジュニアNISA口座で株式数比例配分方式を選択すると、他の証券会社で持っている株式からの配当金も、同じく株式数比例配分方式が適用されることとなります。

■質問6「2016年にジュニアNISA口座で80万円分の株を買い、同じ年に全て売りました。2016年に再び80万円の限度枠を使えますか?」

回答:いいえ、使えません。

ジュニアNISA口座の非課税限度額は1年間あたり80万円です。同じ年に売り買いを繰り返しても、買った金額ベースで80万円に達すると限度となります。もちろん、課税未成年者口座にプールしておき翌年の非課税限度額80万円分の枠を使って買うことはできます。

■質問7「ジュニアNISAで購入した株式で損失が出ました。一般口座や特定口座で購入している株式の譲渡益と損益通算はできますか?」

回答:いいえ、できません。

ジュニアNISA口座の株式などは売却益について非課税ですが、一方で売却損については損失が無かったものとみなされて他にお持ちの株式などとの損益通算や繰越控除は利用できません。

■質問8「ジュニアNISAにお金を入れる際に気を付けることはありますか?」

回答:お金は主に親や祖父母からの贈与資金かと思われますが直接ジュニアNISA口座にお金を入れることはせず、お子様名義の口座からジュニアNISA口座を使って買い付けをします。

例えば親がジュニアNISA口座にお金を入れたいときは、順序として(1)親名義の銀行口座からお子様名義の銀行・証券口座に入金する(2)お子様の銀行・証券口座からジュニアNISA口座の扱いで株式などを購入するという流れになります。

未成年者本人以外がジュニアNISA口座を利用しないようにするためにこのような順序を取っています。

■質問9「ジュニアNISA口座を作る際に必要な書類はありますか?」

回答:いくつかの組み合わせがあります。

申込書のほかに、お子様の通知カード(マイナンバーの写真のないカード)+お子様の本人確認書類(免許証や続柄記載の住民票など)か、個人番号カード(マイナンバーの写真入りカード)のどちらかに加え、親など親権者の戸籍謄本か住民票(続柄記載)+本人確認書類(免許証や個人番号カードなど)が必要です。

いくつかの組み合わせタイプがあるので金融機関などから送られてくる申込キットでご自身の場合は何が必要かをご確認ください。

■質問10「海外へ引っ越すことになりました。ジュニアNISA口座はどうなりますか?」

回答:出国するときの年齢が18歳を境(高校3年生の12月31日か1月1日かが境目)にして手続きが変わります。

18歳前(高校3年生の12月31日まで)に出国する場合、ジュニアNISA口座内にある全ての株式などを「課税未成年者口座」へ移す必要があります。ただし払出制限があるため18歳以降(高校3年生の1月1日以降)まで引き出せません。帰国後はその時点の年齢により手続きが異なるため口座開設をした金融機関で確認をしておきましょう。

出国が18歳以降(高校3年生の1月1日以降)であるときには出国の日をもってジュニアNISA口座は廃止されるため資金を引き出すことになります。

TEXT:ZUU Online
PHOTO:PIXTA

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