増やす 2017.05.11 初心者でも、数万円からはじめられる「不動産投資」とは?
2020年の東京オリンピックに向けて、都心部の不動産価格が上がっているというニュースを耳にすることがあります。これをきっかけに不動産投資に興味を持った方もいるのではないでしょうか。不動産投資といっても、種類はさまざまです。初心者がはじめるにはどのように物件を選んだらいいのか、どのような商品があるのかを解説します。
■不動産投資の種類:現物不動産、小口化不動産、REIT
不動産に投資したいと思っても、ビルやマンションを買うには数百万円、数千万円、時には数億円という費用がかかります。一括で現金で購入できればよいのですが、多くの場合はそうはいきません。そこで数万円、数十万円から投資できるようにしたのが、小口商品やREIT(リート)です。具体的に、それぞれの投資方法がどのような特徴を持っているのか見ていきましょう。
◎現物不動産
現物不動産はアパートやマンション、オフィスビルなどを建築もしくは購入し、家賃収入やテナント料などを得る投資方法です。不動産投資の中では直接投資というジャンルに分類され、物件をさまざまなかたちで活用できるのが特徴です。賃貸として人に貸す、テナントに活用するなど、用途を自由に決めることが可能です。
投資には自分が持っている不動産を貸し出す、もしくはローンを組んで不動産を購入するという方法があります。通常は不動産投資ローンを利用して購入する人が多いため、投資のリスクが高くなります。具体的には空室が多いと月々の返済が滞り、その不動産を担保として銀行に取り上げられてしまう場合があります。売却しようとしても売り手が見つかるまで、ある程度の時間がかかることがあります。
◎小口化不動産
小口化不動産は、不動産を複数の投資家が共有することで、投資額を小口化した投資方法です。マンションやビルなどを個人で一棟まるまる購入しようとすると、数億円という規模の金額になります。しかし、不動産の所有権を複数の投資家と分割して購入することで、購入資金が抑えられるだけでなく、失敗したときのリスクも低くなります。
オフィスビルを複数の企業で共有したり、一棟のマンションを個人投資家で別々に購入したりといった方法が可能です。メリットとして、少額で大きな規模の不動産に投資できることが挙げられます。ただ所有権が分割されるので、投資家個人での売却や修繕、建て替えなどが難しいなどのデメリットもあります。
◎REIT(リート)
REITは不動産投資を専門に行う投資法人(ファンド)を通じて、不動産に投資できる投資信託です。ファンドは多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設など複数の不動産に投資し、その賃料収入や売却益を投資家に分配します。REITの中には日本不動産を対象にしたもの、利回りの高い海外の不動産を対象にしたものなどが存在します。
REITは株式と同じく、証券取引所が開いている時間に自由に売買することができます。しかし、現物購入とは違って資産を直接保有しないため、それが不安だと感じる方もいるでしょう。
■初心者がはじめるならどれがいい?
REITは10万円程度から投資できるため、少額からはじめたい方に向いた商品です。不動産の購入や管理などの専門的知識があまりなくても投資が可能なため、初心者でも安心です。また、複数の不動産にまとめて投資ができるので、仮に1つの不動産価格が下がっても、他の不動産で下落分をカバーすることもできます。
デメリットは、現物投資と比べて利回りが低いことです。そのほか、テナント退去などにより、ファンド保有物件の賃料収入が減る場合、価格や分配金が変動するリスクがあります。
資金に余裕があれば、住居としても活用できる現物不動産への投資もおすすめです。ローンの総額は大きくなるかもしれませんが、住居として活用できるのであれば新たな活用方法も見出せるでしょう。家賃収入だけでなく、売却益を得る機会もあるので、タイミング次第では効率のいい投資になります。ただし、ローンの支払いが滞りそうな場合は避けるべきです。
リスクを少なくしたい場合は、小口化不動産を活用するといいでしょう。小口に細分化されている分、通常の不動産投資よりも投資額は低くなり、リスク軽減につながります。しかし、所有権も分散されているので、それ相応のリターンしか得られません。分割の方法によっては、住居としては活用できない可能性もあるので注意が必要です。
■少額ではじめる不動産投資
不動産投資といえば「現物投資」や「高額」というイメージがあるかもしれませんが、安く投資する方法もあります。もちろん、どのような投資にもリスクはつきものですが、自分がコントロールできるだけのリスクを取ることが重要です。興味を持った方はまず、自分のできる範囲で、どんな商品が向いているか、探してみてはいかがでしょうか。
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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA
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