増やす 2017.07.20 複利法による投資とは? 少ない金額でも早めにはじめた方がいいの?

株式に投資してみたいと思っても、最初から大きな金額を充てるのは抵抗がある、それほど収入に余裕がないという方も多いのではないでしょうか。少ない投資で、徐々に元本を大きくできる方法として注目したい方法のひとつが、複利法による株式投資です。

複利法で投資を行う場合、長期的な視点で投資することが求められ、できるだけ早期に運用を開始するのが肝要です。最初から利益を膨らませることはできませんが、少ない元本から株式投資ができるので、初心者の方でもチャレンジしやすい投資と言えるでしょう。ここでは複利式の運用方法について紹介します。

複利法と単利法の運用とは

株式の投資には、複利と単利という方法があります。(*1)

複利の場合、複利法という計算に基づいて投資することになります。複利法とは、まず元金を投資にあて、生まれた利益を次期の元金に組み入れる方法です。つまり、2年目は元金と1年目の利子を合わせたものが元金となり、そこにさらに利子がつきます。それを繰り返し雪だるま式に増えていった場合、最初は少ない元金でも、そこに毎年利益分がプラスされるので、元金を膨らませることができるという仕組みです。

複利法では、最初の投資金額は少なくて済み、その後利益を元金に組み込むことで、徐々に元金を増やしていけるのがメリットです。利益が出てもすぐに現金化するのではなく、複利として再投資することで大きな利益を生み出すことが期待されます。ただし投資である以上、株価変動のリスクもあるため注意が必要です。

一方、単利式の場合は、元金は何年経っても変わることはありません。ただし単利の場合、初年度から利益が生まれ、現金化して手元に残せるというメリットもあります。

 利息利益の特徴
複利(元金+前年利子)に対してかかる時間が経つごとに効果が増大するため、長期投資向き
単利元金に対してかかる利子が変わらない場合、毎年の運用益は変わらない

複利式の運用、知っておくと便利な計算方法

複利法による投資は、長期間に渡る投資をして、初めてそのメリットを感じられるような投資ができます。もちろん単利でも利益は生まれますが、同じ利率で複利にした場合、年を経るごとに単利に比べ利益が徐々に大きくなっていきます。

【複利法の計算式】

  • 1年目:元金+利子
  • 2年目以降:(元金+前年利子)×利率
mane_img_170720192_01複利式のイメージ

一方、単利法の1年目の計算式は以下となり、毎年利子を足していきます。

  • 元金+利子
mane_img_170720192_02単利式のイメージ

元本が100万円で利率が5%の株式に投資し続けた場合、複利・単利による利益を比べてみましょう。

 複利単利差額
1年目元本:100万円
利益:+5万円
元本:100万円
利益:+5万円
0円
2年目元本:105万
利益:+5.25万
元本:100万円
累積利益:+10万
0.25万円
5年目元本:121.55万
利益:+6.07万
元本:100万円
累積利益:+25万
1.28万円
10年目元本:155.13万
利益:+7.76万
元本:100万円
累積利益:+50万
12.89万円
15年目元本:197.89万
利益:+9.9万
元本:100万円
累積利益:+75万
32.89万円

 

1年目は複利式も単利式も変わりません。しかし2年目からは、複利式の場合、元本が単利式に比べ雪だるま式に多くなります。そこに利率5%を掛けると、5年後には単利式と比べ、1万円以上の資産増額が生じるのです10年後には12.89万円、15年後には32.89万円の差額が生じます。この差は年数を重ねるほどに大きくなり、利率が高い株ならば当然さらに差額も増えるのです。

最初は手堅く少ない投資でも、10年、20年という長期的視点で投資すると有利なのが複利式の投資法です。そのため、複利式の投資は、早いうちから投資するのに向いている方法だともいえます。

また、複利式で投資する時に知っておくと便利なのが、「72の法則」です。最初に投資した元本が、何年で2倍に膨らむのか、その目安を簡単に計算することができます。

72を利率で割ると、元本が倍に膨らむ期数が算出できます。例えば、年利5%の場合、72÷5=14.4なので、約14年で元本が2倍になることが分かります。逆に、元本を2倍にする利率を計算することもできます。72÷10=7.2なので、7.2%の利率の株に投資すると、10年後に資産を2倍に増やせるという計算になります。

複利式の運用に掛け合わせたい分散投資

それでは、実際に複利式で投資する時には、どのような投資先がいいのでしょうか。

1つの強い銘柄よりも、分散投資をするほうが好ましいと考えられています。分散投資とは、1つの株式に投資することではなく、複数の株式に投資する、または株と債券など異なる性格の銘柄に投資するといった方法です。市場の動向に注目し、値動きのタイミングで売買を行ったり、異なる通貨に投資を行ったりする投資も含まれます。

分散して資産を投じることで、特定の銘柄の株価が下がってしまった際にでも大きな損を出さず最小限に留める、他の銘柄でカバーできるといったリスクヘッジとなります。また外国資産への投資も行うことで、為替変動によるリスクに対応することも期待できます。

初めて株に投資する方にもおすすめの複利運用

なるべく少ない資金で、若いうちに長期的な視点で投資したい、そのような方におすすめの投資が複利による株式投資です。ひとつの株式銘柄だけでなく、長期を見据えて複数に投資しリスクを分散することが大切です。

また株の他に、積立預金や投資信託も複利による投資が可能です。複利法による株式投資に慣れたら、異なる性格の投資に視野を広げてみるのもいいかもしれません。雪だるま式に利子が増えていくことが大きな特徴の複利運用ですが、利率がマイナスになってしまった場合には負債も膨らんでしまいます。長期的な計画を立てた上で、最初は少額から投資するのがおすすめです。

(*1)参考:「投資の基本 : 金融庁」

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:Sira Anamwong/Shutterstock.com

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