増やす 2018.03.20 ジュニアNISAで株式をスタート。子どものお金の教育にもなる?

子どもの将来のための資金は、学資保険や定期預金などで貯めることができるほか、ジュニアNISAを利用すれば、子どもの金融リテラシーを養うきっかけにもなります。では、子どもはジュニアNISAを通じてどのようなお金の勉強ができるのでしょうか。

■ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは、19歳までの子どもを対象にした非課税制度です。ジュニアNISA口座内で購入した株式や投資信託などは、1人当たり年間80万円までは譲渡益、分配金、配当金の税金が非課税扱いになるほか、将来に備えるお金を子どもの名義で運用することから、子どもの金融リテラシーを養うきっかけにもなります。

子どもが実際にお金を運用するということに抵抗を覚える人もいるかもしれません。しかし、口座名義人は子どもであるものの、未成年口座は結婚等一部を除いて二親等以内の父母もしくは祖父母が口座管理を行う必要があります。そのため、子どもが好き勝手に投資を行うことはできません。

制約はあるものの、ジュニアNISAを活用すると、さまざまなメリットが期待できます。どのようなメリットがあるのかを見てみましょう。

■お金の大切さを「実体験」を通じて学ぶことができる

真っ先に考えられるメリットは、投資を実体験することで、お金を運用する仕組みを覚えることができることです。

元本割れのリスクも含めて、お金を運用することの意義、難しさを自分の経験の中で知ることができます。子どものうちからお金の運用に慣れておけば、大人になった時、知らないことが原因となる、資産運用への苦手意識も減るでしょう。

また、運用に対して正しい知識を得ることで、実際に大人になり、保護者の手を離れて自分で資産運用をする時にも過剰な期待を抱かずに済みます。自然と金融リテラシーが身につくのです。

■税金の仕組みや社会制度にも関心を向かせることができる

ジュニアNISAでの売却益は、非課税になります。子どもが保有する商品を売却したいと言ってきたら、ジュニアNISAの中で売却した時に利益が出ても税金はかかりませんが、通常は10%ほど税金を徴収される仕組みを説明するのがよいでしょう。それが、いわゆる税金を納めること(納税)につながり、納税された資金が何に使われるのかも説明しましょう。

そうすれば、納税を通じて社会に貢献することの意義や大切さを教えることができるでしょう。子どもの年齢によっては、さらに話を発展させ、社会制度や社会保障について教える機会にもなります。公共事業、教育、年金、医療費、介護サービスなどを教えることで、「国がどのように国民のお金を使っているのか」「正しいお金の使いみちとは?」など、広い視野を持った話し合いができるようになるでしょう。

■お金を備えることで具体的な将来設計ができるようになる

ジュニアNISAは18歳まで引き出すことができません。しかし、引き出せないからこそ将来の資金になるという特徴があります。自分の名義で将来の資金を貯めていくことは「将来、このお金をどんな風に使いたい?」など親子で話し合うきっかけにもなります。

子どものうちから、将来を見据えた計画を練ることは簡単なようで実際は難しいもの。しかし、ジュニアNISAによって得られるお金があると、具体的なマネープランやライフプランを考える際にイメージがつかみやすくなりますので、有意義な話し合いの場を持ちやすくなります。将来設計を行うことは、子どもの経済観念と自立心を養う第一歩になります。

たとえば、下記のように子どもが身近に感じるものから体験してみてもよいかもしれません。

  • 好きなお菓子を製造している会社を子どもと一緒に調べて、株を購入する
  • YouTuberの番組をYouTubeで視聴するときに出てきた会社を調べて、株を購入する

他にも、子どもがよく乗る乗り物や遊びに行く遊園地、おもちゃやゲーム会社などを一緒に調べて、今後も成長していく企業かを考えてみるのがよいでしょう。株を購入した後も、株主優待や配当金がもらえれば、企業を応援しているという社会貢献の気持ちが生まれるかもしれません。

■将来のお金を備えることで、子どもの選択肢を増やすことができる

「習うより慣れよ」という格言があるとおり、子どものうちから運用を経験することで、本や授業で学ぶ以上のお金の知識を身につけさせることができます。学びの機会を増やして、子どもの金融リテラシーを養っていきましょう。金融リテラシーを身につけることは、将来の選択肢を増やすことにもなります。ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか?

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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