増やす 2018.05.24 不動産投資が生命保険代わりになる!? その仕組み

将来の資産形成を考えるとき、不動産投資を検討する人も多いのはなぜなのでしょうか。株式や外貨は目に見えませんが、不動産は目に見えるため安心だと感じるというのも一理あります。最近では「サラリーマン大家さん」という、働きながら不動産投資をする人もいます。そういった方に話を聞いてみると、「不動産投資は生命保険の代わりにもなる」と言う声も。一体どういうことなのでしょうか。

■不動産投資と生命保険のメリット・デメリット

不動産投資と生命保険について、それぞれのメリット・デメリットを確認していきましょう。不動産は新築のワンルームマンション投資を検討します。

◎不動産投資

不動産投資は物件がある(実物資産がある)ことがメリットです。不動産は入居者がいる間は家賃収入を受け取ることが可能です。たとえ金融機関から融資を受けていたとしても、家賃収入を得られ、完済すればその後は利益になります。入居者がいる間はずっと家賃収入を得られます。

裏を返せば、入居者がいなくなると収入が得られなくなることがデメリットです。不動産投資は入居者がいてはじめて収入を得ることができます。そのため、空室があれば自分の預貯金から融資を返済しなければなりません。空室がでないように工夫する必要があるということです。

◎生命保険

次に、生命保険について考えてみましょう。生命保険は月々数千円から数万円程度で怪我や病気などの万が一の事態に備えられます。死亡給付金を受け取れる保険ならば、家族に当面の生活資金や相続税の納税資金を残せるメリットがあります。

一方で、生命保険は万が一の事態が起きなければ保障を受けることができません。そのため、毎月保険金を支払い続けるだけになる可能性もあります。貯蓄性のある保険ではなく、掛金の安い掛け捨て保険ならこのデメリットはなおさらです。また、貯蓄性のある保険商品でも、途中解約したときにかけた金額よりも解約返戻金が安いときもあるので、注意が必要です。

■不動産投資が保険の代わりになる仕組み

このように不動産投資と生命保険にはそれぞれメリットとデメリットがあります。では、なぜ不動産投資が保険の代わりになるのでしょうか。

ポイントとなるのは、団体信用生命保険(団信)です。団信は万が一に備えて必要不可欠な保険で、購入者がローンの返済途中に障害が残る大きな事故に遭ってしまったり、死亡したりした場合、ローンの残金が団信から返済されます。

例えば、5,000万円の投資物件を購入した人が逝去し、そのときにローン残高が4,000万円あったとしても、団信に加入していればこの残金がなくなります。この負債は、団信によって支払われますので、物件は遺された家族に残ります。家族はその物件を賃貸して家賃収入を得たり、売却して現金化したりすることができるのです。

この仕組みがあることで、「家族に不動産を残すことができる」という意味で不動産投資と生命保険が比較されます。

また、団信の有利なポイントとして、一部の金融機関やフラット35を除いて、団信の保険料は住宅ローンの金利に含まれているので、別途保険料を支払う必要がありません。ただし、がん・脳卒中・急性心筋梗塞という三大疾病をカバーするための特約を付ける場合などには、数パーセント程度の保険料が上乗せとなることもあります。

これらの「物件を家族に残せる」というメリットと、別途保険料を支払わなくていいというメリットから、団信に加入した際に生命保険と比較して、生命保険を解約する人もいるのです。

■両方のメリット・デメリットを比較し、自分にあった商品を

不動産投資と生命保険、考え方次第ではどちらもお得だと言えるでしょう。いずれの場合もメリットとデメリットは存在しますので、自分や家族の状況に合わせてよく検討する必要があります。収入を得ながら資産形成を行いたいという人には不動産投資は一案です。一方で、万が一に備えて保障が欲しいという人は生命保険で安心を得るのが良いでしょう。

そして、不動産投資を始めるときには不動産会社のプロに相談するように、保険選びのときは保険の種類に詳しいファイナンシャルプランナーに相談するのが良いでしょう。長い目で見た将来のために、自分にはどちらが良いのかをよく検討するのが大切です。

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