増やす 2018.06.07 少額投資を始める前に注意すべき3つのポイント

ロボアド、NISA(少額投資非課税制度・ニーサ)、iDeCo(個人型確定拠出年金・イデコ)、積立など、100円、1,000円、1万円という少額で投資できる商品が徐々に増えてきました。投資への啓蒙とインフラ整備が進んでいるおかげと言えますが、ここで理解しておきたいのは少額投資を始める時に注意すべき点です。少額だから損しないということはありません。どのような点に気を付けるのが良いかを一緒に考えてみましょう。

■少額とはいえ、やみくもに投資を始めるのはNG

NISAiDeCoといった少額でも始められる投資優遇制度が開始されたことにより、投資がより身近になりました。しかし、一方で、この商品が良い、こういう投資の仕方なら勝てるなどといった煽り記事も見受けられるようになっています。

少額とはいうものの、高値のタイミングで購入すると、その後は損してしまうだけなのです。自分にとって、この投資対象にお金を投じても大丈夫なのかどうかをよく考える必要があります。

特に、自分で調べて納得したうえで購入したのであれば良いですが、人から聞いた銘柄をそのまま良いと思い、自分にあっているかどうかをよく確かめもしないうちに購入してしまうと、価格が下がった時に「よく調べてから購入すればよかった!」と後悔することにもなりかねません。

■少額投資を始める前に注意すべきこと

それでは、少額投資を始める前に注意すべきポイントを3つ、お伝えしましょう。

【その1】余剰資金の確認

「投資はあくまでも余裕資金の範囲内で行いましょう」と言われることがありますが、これは投資を行う上での鉄則です。毎月の生活費や5年以内に必要な資金を活用して価格が変動しやすい商品を購入するのは控えた方がよいでしょう。

少しのお金であればいいのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、冠婚葬祭をはじめ、急な資金需要がいつ何時あるか分かりません。そのときにお金を用立てることができなければ、借り入れを行うなどの対応が必要になります。

投資を行う際は、なくなってもよいお金を使うのが上策なのです。

【その2】リスクに対してリターンがあっているかを確認

投資信託の中でも依然として人気があるのは毎月分配型投資信託です。分配金を毎月出すことを目標にしているため、分配金を毎月お小遣い感覚でもらう人もいるかもしれません。しかし、投資信託の分配金は預貯金の利息とは異なります。投資信託の場合は分配金が出れば、その分基準価額が下がる仕組みになっています。分配金が多くとも基準価格が下がっていればトータルで損する可能性もあるのです。

リスクとリターンをよく確認したうえでお金の置き場所とすることが肝心です。

【その3】トレンドよりもライフプランを大事に

次に気を付けたいのは世の中のトレンドに乗った投資を行うことです。今、脚光を浴びている投資対象は、今がピークかもしれません。これからどれだけ成長する可能性があるのかをよく考えずに、今上がっているから大丈夫と思い投資をすると、実は一番高いところで購入してしまったということにもなりかねません。

それよりも大事なのはライフプランです。今儲かっている・上がっているから良い銘柄だと考えるのではなく、数年後のここのイベントにはいくら必要・そのためにはいくら資産形成をしないといけない、では運用で毎年いくらくらい増やしていけば良いのだろう?という風に考えて、投資対象を選びましょう。安定的に運用ができるものであれば、予想と実際の運用の乖離があまりなく、イメージ通りの増え方をすることもあります。目標に合わせた投資を行うことで、より損失に対する意識が向きやすくなります。

■少額投資を始めるときの心得

少額投資を始めるにあたり、3つの注意点をあげました。少額投資はコツコツと積上げていくという点では細く長く続けやすい方法です。

毎月無理のない範囲内で始めるのはもちろんのこと、長い未来を見据えて投資をするのが良いでしょう。最初にリスクをよく知っておけば、相場の大きな変動が起きた場合でも臨機応変に対応することができます。良い面ばかりに目を向けるのではなく、投資の注意点はよく確認しておきましょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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