学ぶ 2016.10.20 確定拠出年金の節税メリットとは?

そもそも私たちは将来、どんな年金を受け取ることができるのでしょうか。生命保険文化センター『生活保障に関する調査』(平成25年度)によると、老後生活に「不安感あり」と答えた人は86.0%。しかもその内容は「公的年金だけでは不十分」が81.4%と、最も高い結果となっています。 その年金を少しでも増やし、老後資金を作る方法はあるのでしょうか。そこで注目したいのは、2017年1月から変わる「個人型確定拠出年金制度」です。今回は、確定拠出年金の仕組みから勉強しましょう。

年金にはどんな種類がある?

私たちが老後にもらえる年金にはまず、一定の年数以上の保険料を払えばすべての国民が受給できる「基礎年金(国民年金)」があります。会社勤めをしている人にはこれに「厚生年金」が上乗せされます。

このほか企業は独自に、勤続年数などに応じて将来の受給額を確定する「確定給付年金」。年金に拠出する掛金だけを決め運用方法は個人次第で、将来の受給額はその成績によって変動する「確定拠出年金」という企業年金制度を利用していることがあります。

「確定拠出年金」には個人型もありますが、この制度はこれまで自営業者や、勤務先に企業年金がない人しか利用ができませんでした。ところが2016年5月に法律が改正、2017年1月から企業年金加入者や公務員、専業主婦も利用できることになったのです。

確定拠出年金のメリットは“節税”

この制度が注目される最大の理由はズバリ“節税”。「確定拠出年金」の掛金は、全額所得控除の対象となり、所得税や住民税を計算するときに所得から差し引かれ、課税されません。

つまり簡単に言うと、所得税や住民税が減ります。

掛金の上限額は以下のように決まっています。

  • 会社員は月2万3,000円(年間27万6,000円)
  • 自営業者は月6万8,000円(年間81万6,000円)

しかし、その最大限掛金を積み立てた場合、年収所得500万円弱(課税所得150万円)の会社員の節税額は年間4万1,400円、自営業者は年間12万2,400円になります。さらに所得が多く、税率が高い人の節税額はより大きくなります。

また、預貯金や投資信託などで運用した運用益はすべて非課税に。たとえば毎月1万円の掛金で積立し、年3%で運用した場合、税率20%との差額で、40年間118万円も得することになります。専業主婦の場合、所得控除はありませんが、この運用時のメリットは大きいでしょう。

さらに60歳以降に年金を引き出すときは、一時金として一括受け取りか、年金として受け取ることが選択でき、前者なら退職所得控除、後者なら公的年金控除が受けられます。

どの金融機関に加入するかは事前チェックが不可欠

個人型「確定拠出年金」は銀行や証券会社、保険会社など運営管理機関(金融機関)での申し込みが可能です。現在、100社以上で取り扱いがありますが、金融機関によって手数料に大きな差があるほか、取り扱う投資信託の品ぞろえもさまざまです。

確定拠出年金のWebサイトに運営管理機関の一覧が掲載されているので確認してみましょう。
http://www.npfa.or.jp/401K/

手数料には、口座を管理するための運営管理手数料と、商品の運用などにかかる信託報酬手数料の2種類があり、前者は基本的に変わりませんが、後者は資産額が増えるほど負担が大きくなるので、信託報酬の低い商品があるかを確認しましょう。

また、運営管理手数料は年間2,000円台~7,000円台と大差があるほか、資産額によって変わるところもあるので注意が必要です。

まずは、各金融機関に直接資料請求をすることが必要です。多くの金融機関では、確定拠出年金専用のコールセンターを設けており、そこで相談や資料請求をする仕組みになっています。複数の金融機関から資料を取り寄せ、商品構成や手数料などを比較するとよいでしょう。特定非営利活動法人・確定拠出年金教育協会が運営する「個人型確定拠出年金ナビ」なども参考になります。

リスクの高い投資信託の運用に不安を感じる人は、元本保証の定期預金や保険商品で運用することもできるので、預金代わりにはじめてみてはいかがでしょうか。

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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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