学ぶ 2016.11.09 住宅ローン「借り換え」と「繰り上げ返済」どっちがいいの?

かつてないほどの低金利に突入した住宅ローン。高金利時代に住宅ローンを組んだ方のなかには、現状のまま返済を続けるべきか、借り換えるべきか、繰り上げ返済をするべきか、迷っている方も多いようです。うまくいけば返済額の大幅軽減につながりますが、安易に決めるのは禁物。それぞれのメリット、デメリットをしっかりと検証しておきましょう。

住宅ローンの「借り換え」とは?

高金利時代に、A銀行で住宅ローンを組んだとします。「借り換え」とは、返済残高に相当する金額をA銀行よりも金利の低いB銀行から借り入れて、A銀行に一括返済すること。今後はB銀行へ返済していくので、超低金利の恩恵で返済額を軽減できるというメリットがあります。デメリットとしては、借り換える際に諸費用が50〜100万円程度発生することですが、ケースバイケースで金額差がかなり出てくるので、まずは確認してみましょう。

借り換えによる軽減額よりも、諸費用の合計が上回る場合は、借り換えない方が得策です。また、固定金利型から変動金利型に借り換える場合は、将来的に金利が上がった場合のリスクを少しでも抑えるために、返済期間を短めに設定することをおすすめします。

住宅ローンの「繰り上げ返済」とは?

月々の返済額にプラスして前倒しで返済することを「繰り上げ返済」といいます。プラスの支払い分は元金の返済にあてられるので、そこにかかるはずだった利息が消えて返済総額が軽減されます。繰り上げ返済には、残高すべてを支払う「繰り上げ完済」と、一部を支払う「一部繰り上げ返済」があります。

一部繰り上げ返済には、毎月の返済額を変えずに返済期間を縮める「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らして返済期間を延ばす「返済減額型」の2種類があるので、目的に合わせて選びましょう。前倒しで支払う余剰金さえあれば、繰り上げ返済はリスクのない資産運用だと捉えることができます。一般的には、退職金や親の遺産など、まとまった金額が入ったときがベストタイミングでしょう。

一番おトクな方法はどれ?

では、住宅金融支援機構のWebサイトを使って、シミュレーションをしてみましょう。

【ベースとなる事例】
フラット35(金利1.5%、元利均等、ボーナス分0)
毎月返済額:9.2万円
総返済額:3,858万円
※2006年12月支払い開始。現時点での残高2,000万、残り25年とする。

●繰り上げ返済(返済額減額型)をした場合
繰り上げ額:500万円
毎月返済額:9.2万円→7.2万円
返済期間:25年→25年
総支払い額:-100.3万円
※2016年12月返済方法変更

●返済額は変更せず、繰り上げ返済(期間短縮型)をした場合
繰り上げ額:503.2万円
毎月返済額:9.2万円→9.2万円
残りの返済期間:25年→18年8カ月
総支払い額の差額:-194.9万円
※2016年12月返済方法変更

●民間ローンに借り換えた場合(元利均等、ボーナス分0)
借り入れ額:2000万円
返済期間:25年
金利:全期間固定0.5%
→総支払い額:-204万円
*諸費用は50万円と仮定して算出
*100円以下切り捨て

現在の資産を見つめて無理のない方を選ぼう

シミュレーションでは、いずれの方法でも大幅な軽減額が算出されました。ただ、この金額はすぐに手にできる金額ではなく、あくまでも完済した時点での結果的な軽減額です。またいずれも手数料がかかりますので、お忘れなく。

毎月の返済額を抑えたいのか、総返済額を抑えたいのかなど、何を目的として見直しを考えるかによっても、繰り上げ返済が有利か借り換えが有利かは異なってきます。実際に検討する場合には、金融機関にしっかりと算出をお願いして、実質的にいくら減額できるのかをしっかり把握する必要があります。そして、社会情勢や家庭状況の変化など、いつ何が起きても対応できるように多少の余裕は残しておくことも大切です。

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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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