学ぶ 2016.12.15 効き目は同じ? ジェネリック医薬品が安いワケ

何でも安くなるのはありがたいもの。薬代だってジェネリック医薬品にすればコストを抑えることができます。国民健康保険制度を維持するために、厚生労働省もジェネリック医薬品の利用を推進して医療費の削減を図ろうとしています。

でも、ジェネリック医薬品は本来出されていたはずの処方薬の代わりとして飲んで大丈夫なのでしょうか。その安さの理由を知ることで、ジェネリック医薬品の活用法がみえてきます。

ジェネリック医薬品はなぜ安いのか?

一般的に、最初に開発された薬である「先発医薬品」には最も高い価格がつけられています。その薬が世のなかに出るためには、150億円とも200億円ともいわれる研究開発費がかかっていて、そのコストが価格に上乗せされているからです。また、この長年にわたる研究開発に対して専売特許が与えられています。20~25年の期間は、類似品がつくられないように法律で定められているのです。

対して、「後発医薬品」であるジェネリック医薬品は、先発医薬品をもとに同じ成分で薬をつくるため、商品化にかかる時間もコストもうんと少なくてすみます。さらに承認を得るための手続きも先発医薬品に比べて簡素化されているためコストを削減することができます。これが、ジェネリック医薬品の安さの理由です。

先発医薬品の特許が切れてから、はじめて市場に出るジェネリック医薬品の価格は原則、先発医薬品の7割です。その後は、薬価改定を受けて、先発医薬品の2~6割程度の価格になるのが相場となっています。

ジェネリック医薬品のメリット

ジェネリック医薬品の最たるメリットは「安さ」です。個人レベルで薬代が下がれば、国家レベルでは医療費の大幅削減につながります。高齢化によって医療費がどんどん増え続ける現代の日本社会においては、切実な問題です。

また、ジェネリック医薬品のなかには薬の形状や大きさを変えて、先発医薬品よりも飲みやすく改良されたものもあります。さらに、先発医薬品を服用していた人たちの意見や要望をふまえて副作用が出にくいように改良されたジェネリック医薬品も登場しています。

ジェネリック医薬品のデメリット

デメリットとしては、すべての先発医薬品に対してジェネリック医薬品が存在しているわけではないという点が挙げられます。予防接種のワクチン、インスリン、ニコチンパッチなどは特許が有効であるなどの理由からジェネリック医薬品はありません。

また、薬の有効成分は同じであっても完全に成分が一致するわけではなく、添加物が異なっているケースもあります。メリットにある形状の改良も、裏を返せば飲みなれていた薬の形状と違うために飲みにくいと感じることもあるでしょう。

医療保険にどんな影響がある?

ジェネリック医薬品を積極的に活用することで、医療保険にも影響が出てきます。というのも、先発医薬品と同じようにジェネリック医薬品にも健康保険が適用されるため、個人の負担額は軽減されます。国民一人ひとりの薬代を抑えることが健康保険の財政改善につながり、医療保険制度の健全な運営や、効率化された医療費を次世代の医療技術や新薬の開発へとまわすこともできるのです。

高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病は、治療に長い時間を必要とするため、ジェネリック医薬品で価格メリットが大きくなります。病気をいくつも抱えている人や薬を何種類も飲まなければいけない人にもおすすめといえます。

ジェネリック医薬品を希望するときには、医師や薬剤師にその旨を伝えれば対応してもらえます。伝えづらいという人は、製薬会社が提供しているジェネリック医薬品を希望する意思表示用のシールやカードを使ってみましょう。自分が飲んでいる薬がどれくらい安くなるのか試算するシミュレーションサイトもありますので、活用してみてください。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

マネチエでは身近なお金の話題をお届けしています
この記事を気に入っていただけたらフォローをお願いします!

ページトップ