学ぶ 2017.02.13 年金がもらえるのは老後だけじゃないって本当?

厚生労働省年金局が発表した「平成26年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、公的年金加入者数は平成22年度から26年度で約100万人減少。一方、受給者数(延べ人数)は平成22年度から26年度と約800万人増加しました。これでは「将来、本当に年金を受け取れるのだろうか」と不安になってしまいますが、年金は決して老後の備えのためだけに掛けるのではなく、それ以外のときの保障としての役割もあり、4つの種類があるのです。今回は、国民年金の受給の種類4つとその概要についてご紹介します。

「老齢基礎年金」以外の4つの受給の種類

年金と聞いて、一般的に私たちが思い浮かべるのは、65歳以降、いわゆる老後に受け取る「老齢基礎年金」のことですが、老後以外でも自身や家族が受け取ったりすることができる場合があります。

1. 障害基礎年金

年金加入中のケガや病気で、法令に定められた障害等級表(1級・2級)による障害が残ったときに受け取れる年金です。下記の加入要件・納付要件を満たしていることが必要となります。

・ 加入要件
障害の原因となったケガや病気の初診日に、国民年金に加入していること。もしくは、国民年金に加入していた60歳以上65歳未満の人で、日本国内に住所があること。

・ 納付要件
障害の原因となったケガや病気の初診日を基準に、その前々月までの年金加入期間中の保険料を納付すべき期間のうち、保険料納付済期間(免除・納付猶予期間を含む)の合計が3分の2以上あること。

受け取れる金額は下記のとおりです。

・ 支給額(年額)
1級障害の場合:97万5,125円
2級障害の場合:78万100円

2. 遺族基礎年金

年金加入中の人、もしくは老齢基礎年金を受ける資格のある人が死亡した場合、その人の子(※)をもつ配偶者、または子※が受け取れる年金です。ただし、年金加入中の人が死亡した場合、下記の要件を満たしていることが必要となります。
※18歳未満(18歳になる年度の末日まで)の子。ただし、障害(障害の程度が1・2級)がある場合は20歳未満

・受給するための要件
加入期間のうち、死亡日の前々月までに「保険料納付済期間」と「保険料免除期間(または学生特例、若年者納付猶予を受けた期間)」を合わせた期間が3分の2以上を占めること。もしくは直近の1年間に保険料の滞納がないこと。

受け取れる金額は下記のとおりです。

・ 子のある配偶者が受けるときの支給額(年額)
子が1人:100万4,600円
子が2人:122万9,100円
子が3人以降:122万9,100円に、1人につき7万4,800円加算

・ 子が受けるときの支給額(年額)
子が1人:78万100円
子が2人:100万4,600円
子が3人:100万4,600円に、1人につき7万4,800円加算

3. 寡婦年金

老齢基礎年金を受ける資格のある夫が、老齢基礎年金や障害基礎年金の支給を受けずに亡くなったとき、婚姻期間が10年以上ある妻が受け取れる年金です。妻が60歳から65歳になるまで受け取れます。ただし、下記の要件を満たしている必要があります。

・ 受給するための要件
第1被保険者として、保険料を納めた月数と保険料免除期間を合わせて25年以上あること。また、老齢基礎年金または障害基礎年金の支給を受けていないこと。

受け取れる金額は下記のとおりです。

・ 支給額
夫がもらえるはずだった老齢基礎年金額の4分の3

4. 死亡一時金

加入者が老齢基礎年金受給前に死亡し、本人が年金を受けとれない場合に、生計をともにしていた遺族に支給されます。ただし、遺族が遺族基礎年金や寡婦年金を受けられない場合に限られます。また、受給できる遺族には優先順位があり、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順となります。受給するための要件は下記の通りです。

・受給するための要件
第1号被保険者として3年以上保険料を納めていること。

支給額は下記のとおり、納付期間によって異なります。

・支給額
納付期間が3〜15年未満の場合:12万円
納付期間が15〜20年未満の場合:14万5,000円
納付期間が20〜25年未満の場合:17万円
納付期間が25〜30年未満の場合:22万円
納付期間が30〜35年未満の場合:27万円
納付期間が35年以上の場合:32万円

年金の正しい知識を持つことが大切

年金は老後の備えのみだけではなく、障害や死亡に対する保険としての役割も担っています。加入者本人だけでなく、その家族をも助けてくれる可能性があるのです。

注意したいのは、年金は待っていればもらえるものではないということです。自分や家族が受給要件に当てはまると思ったら、自発的に動き、申請をしなければなりません。年金には5年の時効が設けられているため、「知らなかったから」と申請が遅れると受け取れる額が少なくなってしまうこともあります。また、受給の種類によっては、前述のように「直近1年間で保険料の滞納がないこと」が条件になっているものもあります。

年金についての知識をきちんと身につけておくことが、制度の恩恵を受けるための必須条件といえるでしょう。

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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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