学ぶ 2017.03.27 イマドキの30代の貯金額って? お金について知りたいこと座談会

仕事、結婚、子育て、家の購入、親の介護……など、30代は生き方の違いが顕著になってくる世代です。生き方の違いは、お金の使い方や貯め方などにもあらわれます。そこで、未婚・既婚、職業もさまざまなイマドキの30代男女4人に、お金についての疑問や現状を赤裸々に語ってもらいました。

座談会参加者プロフィール

ハルカさん……34歳女性。IT企業勤務。独身。
▼会社経営者である父を見て育ったせいか金銭感覚はしっかりしている。「クレジットカードは借金」という考えのもと、月3万円以上はカードで買い物をしない、と決めている。
▼お金についての悩み・疑問:「効率よくお金を稼ぐにはどうしたらいいか」

ユウタさん……30歳男性。デザイン事務所勤務。既婚。
▼保険や投資には興味がなく、将来を心配する義理の両親からも保険に入ることを勧められたが断った。そもそもインドア派で出歩くことも少なく、あまりお金を使わないので貯まる一方。
▼お金についての悩み・疑問:「毎月の支出をきちんと把握できていない」

アカネさん……35歳女性。イベント会社勤務。既婚、第一子妊娠中。
▼夢は早期リタイヤして、田舎暮らしをすること。基本ほとんど現金は持ち歩かず、コンビニやスーパーなどの買い物もカードで支払う。クレジットカードの明細を家計簿代わりに利用している。
▼お金についての悩み・疑問:「教育資金をどうやって貯めたらいいか」

リョウさん……33歳男性。旅行代理店勤務。独身。
▼交際費だけはケチりたくない、というポリシーのため、毎月の飲み代は7~8万円。お金の知識はほとんどないが、最近マンガの影響で投資に興味を持つようになった。
▼お金についての悩み・疑問:「食費を減らしたい。投資など、お金を増やす方法が知りたい」

「稼ぐ」お金について

国税庁の平成27年分民間給与実態統計調査結果によると、30~34歳の平均給与は397万円、35~39歳の平均給与は432万円となっています。さらに、男女別に見ると、30~34歳では、男性451万円、女性307万円。35~39歳では男性が451万円にアップするのに対して、女性は299万円とダウンしています。これは結婚、出産などが関係しているのかもしれません。みなさんはどのぐらい「稼いで」いるのでしょうか。

――自分のお給料に満足していますか?

ハルカさん:「私は副業でイラストやWebデザインの仕事を個人で請け負ったりもしています。夜帰宅してから明け方までを副業の作業時間に当てています。体力的にはきついですが、収入的には満足です」

ユウタさん:「はい、満足しています。以前勤めていた会社と比べると年収は50万円ほどダウンしたのですが、やりたい仕事をやれているので不満はないです」

アカネさん:「私もユウタさんと同じで年収はダウンしたのですが、満足しています。以前の会社ではハードワークで体を壊してしまったのでお給料が安くても自分らしく働けるのが一番だなと痛感しています」

リョウさん:「僕は正直もっと欲しいですね。最近一人暮らしを始めたのですが、その引っ越し代は両親に借金をしていまして、毎月2万円ずつ返しているので金欠なんです」

今回の座談会参加者4人は、みな「お金よりもやりがい」というのが共通意見でした。ハルカさんが睡眠時間を削ってまで副業をしているのも、お金のためではなく、「好きな仕事だから」というのが理由とのこと。もっとお給料がほしいというリョウさんも現在の職場や仕事内容には満足しているので、転職をする気はないのだそうです。

「貯める」お金について

金融広報中央委員会の家計の金融行動に関する世論調査(2016年)によると、貯蓄(金融資産)の保有額は単身世帯で中央値(データを小さい順または大きい順に並べたとき中央に位置する値)20万円、二人以上の世帯で400万円。その一方で、貯蓄(金融資産)がゼロの世帯は単身世帯で48.1%、二人以上世帯で30.9%にものぼります。

また、日本FP協会の「老後とお金に関する調査」(2017年1月19日プレスリリース)では、貯蓄の工夫について「毎月金額を決めて計画的に貯蓄している」が27.5%、「毎月の生活費の残りを貯蓄している」22.5%。「特に取り組んでいない」34.2%という結果が出ています。どれぐらい貯めているのかは稼ぐお金以上に気になるポイント。みなさんどうしているのでしょうか。

――節約や貯金はしていますか?

リョウさん:「全然できていないですね。はっきり言って0円です。500円玉貯金とかしたこともあったのですが、モチベーションが上がらず続きませんでした。結婚したいとか、家を買いたいとか、目標があると頑張れると思うのですが、今は彼女もいないので……。でも、あと半年で返済が終わるので、2万円をそのまま貯金に回したいとは思っています」

ハルカさん:「できない月もたまにありますが、一応毎月5万円を目標に貯金しています」

ユウタさん:「計画的に月○円とかはやっていませんが、毎月残った分は貯金しています。結婚してからは家にいることが多くなって無駄遣いもしなくなったし、生活費も妻と折半なので毎月数万円は貯蓄できています」

アカネさん:「我が家は夫が生活費を負担しているので、私のお給料はまるまる自分のおこづかいなのですが、日用品をちょこちょこ買ったりする以外はほとんど貯金していますね。あと、最近格安スマホに替えました。毎月6,000~7,000円かかっていた通信料が2,000円くらいになりましたよ。」

既婚者2名はどちらも「結婚して生活が楽になった」とコメント。独身時代は、給料日前にカツカツになったりすることもあったけれど、現在はあまり節約を意識しなくても自然と貯まっていくようになったとのことでした。子どもが生まれるとお金もかかりますし、妻の仕事もセーブしなければならなくなる可能性もあります。夫婦2人のうちが「貯めどき」なのかもしれません。

「増やす」お金について

前出の金融広報中央委員会の家計の金融行動に関する世論調査(2016年)によると、金融資産保有者のうち、有価証券(債券、株式、投資信託)を所有する人は単身世帯で28.2%、二人以上世帯で16.1%。二人以上世帯は単身世帯よりも投資を行っている人が少なく、代わりに生命保険や預貯金の占める割合が増えています。

資産運用では、どんなアクションをしているのでしょうか?

――資産運用をしていますか?

ユウタさん、リョウさん:「していないです」

アカネさん:「ウチは子どもができたので、お金を増やす方法を真剣に考えなきゃね、という話をちょうどしていました。夫が『株入門』みたいな本を買ってきて、証券口座を開いたところです。あと、ネット銀行で定期預金も始めました。夫婦で個人型の確定拠出年金も加入しようと思っていて、今資料を取り寄せている最中です」

ハルカさん:「私は18歳から株をやっています。父に『将来お金持ちになりたいか?だったら株を勉強しなさい』と言われたのがきっかけで、当時の貯金20万円を元手に始めました。熱心に売り買いしているわけではないけれど、年に10万円くらいは儲かっているかな」

リョウさん:「株式投資って資金に余裕がないとできないイメージがありますが……」

ハルカさん:「3万円台で買える銘柄もありますよ。私が保有している老人ホーム運営企業の株がそうです。高齢化社会だからこれから絶対伸びる企業だと思うし、株主優待でもらえるレトルトカレーもおいしいんですよ(笑)」

4人の中で株式投資経験者はハルカさんのみ。株を始めてからテレビのニュースを見たり、新聞を読んだりするようになり、社会情勢にも詳しくなったのだそうです。資産運用に興味を持ち始めたアカネさん、リョウさんに対してユウタさんは全く興味なし。「増えなくても貯金で十分だし、いろいろ勉強したり、売買したりするパワーも時間もない。余計なことを考えずに仕事に集中したいし、時間があるなら自分の趣味などに使いたい」とのことでした。

「備える」お金について

日本FP協会の「老後とお金に関する調査」(2016年11月28日プレスリリース)を見ると、30代のお金の悩みトップ5は、年金がもらえるのか心配 41.0%、貯蓄ができない37.5%、老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない/老後資金が準備できるか心配26.5%、資産運用に興味があるが、はじめ方がわからない12.5% となっています。

――他に、お金について気になっていることはありますか?

リョウさん:「皆さん、保険はどうしていますか?僕は入っていないのですが、最近、30歳を過ぎて将来のことをきちんと考えていないのって恥ずかしいのかな、と思うようになって」

アカネさん:「私は3年ほど前に病気で半年休職したんです。保険に入っていなかったので後悔しました。高額療養費制度を利用しても、毎月9万円弱はお金がかかったので大変でした。そのあと慌てて保険に加入しました」

ハルカさん:「保険料は税金の控除対象にもなるから、入ったほうがいいと思いますよ。私は2つ加入しています。保険料が少し割引になるので年払いにしています。女性特約付きの医療保険と、もう一つは老後の資金作りのために貯蓄性の高いものを選びました」

ユウタさん:「僕は今、独立したくて、資金を貯めているところなんです。保険に払うお金があるなら、1円でも多く手元に残しておきたいので加入する気はないですね。妻も一生働くと言っていますし、もし病気になっても、二人でしっかり貯蓄しておけば問題ないと思っています」

アカネさん:「将来のことは心配ですよね。本当に年金もらえるのかな、とか。いくら貯めておけば安心なのか知りたいです」

リョウさん:「僕はお金を貯めるよりも食事をごちそうしてくれる金持ちの友人を作るとか、畑を作って自給自足するとか、“お金がなくても生きていける方法”を模索したいですね(笑)」

リョウさんは周囲の友人たちが続々と結婚しているそうです。それを機に、保険に加入したり、きちんと貯金をするようになったりした様子を目の当たりにして、お金のことを真剣に考え始めたようです。ただ、リョウさんもユウタさんも若くて健康な現在、保険の必要性についてはあまりピンときていない様子でした。ハルカさんはもしものときの備えというだけでなく、税金対策や老後の資金づくりの観点から保険に加入しているようです。

座談会を終えて

同世代でも、人によってお金の価値観はさまざまで、こだわりや実践していることもそれぞれだということが分かりました。しかし、共通していたのは、「老後への不安」でした。そのためにできるだけ貯蓄をしたいという思いはあるものの、積極的な備えをしている人は多くはありませんでした。

参加者からは「普段はあまり意識しないお金のことを考えるよいきっかけになった」との声が聞かれました。みなさんもこの機会にお金について改めて考えてみてはいかがでしょう。

TEXT:マネチエ編集部

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