学ぶ 2017.07.18 意外と知らない? 破損した貨幣の交換基準

紙幣を誤って破ってしまったり、不注意で一部が燃えてしまうなど、お金を破損してしまった際のがっかり感、失望感を味わってしまった方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、状態によっては一部が破損した紙幣でも、新しい紙幣に交換してもらえることがあります。破損した紙幣の交換基準は法に基づいて定められており、日本銀行で対応しています。その基準について解説していきます。

紙幣破損の交換基準

日本銀行では、紙幣が破れたり、一部が燃えてしまったりした場合、「表・裏両面があること」を条件に、残っている面積を基準として新しい紙幣との引き換えを行っています。

<引換基準>

  • 残っている面積が3分の2以上ある場合:額面の全額が交換
  • 残っている面積が5分の2以上ある場合:額面の半額が交換
  • 残っている面積が5分の2未満の場合:交換不可のため失効扱い

大切な紙幣が失効扱いにならないためにも、破損して残った部分は残さず持参する必要があります。

  • 細かく破れてしまった場合:張り合わせて持参する
  • 燃えてしまった場合:なるべく原型を保つようにして持参する(紙質やインクによって紙幣と特定できる場合もあるため)
  • 溶けてしまった場合:なるべく原型を保つようにして持参する(模様の識別など一定の条件を満たすことで交換可能)

破損した紙幣の交換基準は細かく決められています。誤って破損してしまっても後々になって交換できるようにきちんと残しておきましょう。

破損した紙幣の交換方法

破損した紙幣は日本銀行の本支店に持ち込みましょう。日本銀行では両替業務は行っておらず、あくまでも破損した現金のみに対応しており、紙幣(日本銀行が発行)だけでなく貨幣(政府が発行)も交換可能です。

また、郵送での対応は行っていないので、必ず店頭へ持参する必要があります。

【持参可能な時間】

受付時間:営業日の9時から15時まで
交換にかかる時間:紙幣の破損の状況や数量によって異なる
※営業時間中に引き換えが行えなかった場合:改めて破損した紙幣を持参が必要

【手続きに必要な書類】

  • 引換依頼書:裏面には、破損した経緯も記載する
  • 本人確認書類

また、破損した紙幣の交換には手数料がかかりません。そのため、日本銀行本支店へ直接持参する手間はかかりますが、破損状況によっては全額交換してもらえます。破損してしまったからといってそのまま捨ててしまうことなく、適切に手続きをすることをおすすめします。

貨幣や紙幣の破損は法で禁じられている?

貨幣(※)の故意による損傷は、貨幣損傷等取締法という法律によって禁じられています。紙幣については、貨幣損傷等取締法の対象外となっています。

※通常「貨幣」とは紙幣も含んだ一般用語として用いられますが、ここでの「貨幣」は、1円・5円・10円・50円・100円・500円といった硬貨(6種類)や記念硬貨のことを指します。

通貨偽造罪や通貨変造罪にも?

一方で、刑法148条第一項にの通貨偽造罪においては、貨幣・紙幣の両方が対象となっています。

通貨偽造罪の中には「通貨偽造罪(カラーコピー機を使って通貨によく似た外観にする)」や「通貨変造罪(本物の通貨を加工することによって使によく似た外観にすること)」などが定められており、処罰の対象となっています。

通貨偽造罪や通貨変造罪は、偽造・変造した通貨を社会で使うことを目的としている点が前提になっていますが、通貨及証券模造取締法という別の法律では、実際にお金として使うことを目的としていない(販売する)場合にも処罰の対象となります。このように、紙幣・貨幣について日本にはさまざまな法律があり、その状況によって処罰の内容が変わってきます。

紙幣を大切に扱う重要性を再確認して

硬貨・紙幣を故意に損傷・偽造することは犯罪ですが、誤って破損してしまった場合には適切に取り扱うことで新しいお金に換えてもらうことができます。

破損したままで持っていると、自動販売機などで使えなかったり、お店などに迷惑をかけてしまったりといったことも考えられます。破損が進んでしまうと交換条件に満たなくなることもあるため、早めに日本銀行へ持ち込むようにしましょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:elbud/Shutterstock.com

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