学ぶ 2017.07.26 注目される「フラット35」 他の住宅ローンと何が違うの?

フラット35という住宅ローンを知っていますか? 存在は知っていても、どんなものか詳細がわからない人や、民間の金融機関が提供している住宅ローンとの違いを知りたいという人もいるのでは?今回は、比較をしながら詳しく解説していきます。

フラット35の概要

フラット35は、民間の金融機関と証券化や住宅融資を行う住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が提携したうえで提供される住宅ローンのこと。最長35年間という長期でしかも全期間固定金利であることが大きな特徴といえます。

固定金利であることから、総返済額が借り入れ時から把握することができるため、ローンの返済計画やライフプランを立てやすいのがポイントになっています。

民間の固定金利ローンとの違いとして、借り入れの際は住宅金融支援機構で定めている技術基準に基づいた物件検査が実施されるために、この物件検査によって質の高い住宅を購入できるのがメリットとなっています。

また省エネルギー性や耐震性など質の高い住宅を取得する場合に、一定期間金利が引き下げられる「フラット35S」という制度を利用することも可能です。フラット35SはAプランとBプランの2つがあり、フラット35の基準とは別に4つの独自基準を設けています。

  • 省エネルギー性
  • 耐震性
  • バリアフリー性
  • 耐久・可変性

Aプラン、Bプランともに、上記4つのカテゴリにそれぞれ6つの基準を設けており、その基準を1つ以上クリアした住宅であればフラット35Sを利用することができます

<新築住宅・中古住宅共通の基準>
(1)断熱等性能等級4の住宅
(2)一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
(3)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上の住宅
(4)免震建築物
(5)高齢者等配慮対策等級3以上の住宅
(6)劣化対策等級3の住宅で、かつ、維持管理対策等級2以上の住宅(共同住宅等については、一定の更新対策が必要)

さらに民間で住宅ローンを組む際には必要となる保証料は0円となっています。経済的余裕が出てきて繰り上げ返済をしたい場合や、返済方法変更の際の手数料も不要です。

また、住宅金融支援機構による団体信用生命保険などの利用による生命保険などのサポートもあります。

フラット35の利用条件は?

このフラット35を利用するには、一定の条件が必要となります。

【フラット35申込条件】

  • 日本国籍、永住許可を受けているまたは特別永住者
  • 満70歳未満
  • 借入に関して年収に占める返済額の割合が、以下の基準を満たしている
年収年間合計返済額の割合
年収400万円未満30%以下
年収400万円以上35%以下

ただし資金用途の利用条件は申込者本人や親族が住むための新築住宅の建設や購入資金、中古住宅の購入資金となっており、投資用不動産の取得のためにこのフラット35を利用することはできません。また借り入れる金額の上限は8,000万円以下となっており、建設費または購入が上限金額以内に制限されています。

借入期間については、民間は任意に定めることができますが、フラット35は35年または80歳になるまでの年齢のどちらかの短いほうになります。

民間ローンとフラット35の違いとは

それでは、民間金融機関の住宅ローンとフラット35はどのような違いがあるのでしょうか。

 フラット35民間金融機関の住宅ローン
メリット
  • 借り入れの保証料・保証人・変更手数料がかからない
  • 固定金利のためライフプランが立てやすい
  • 質の高い住宅を金利引下げで取得できる(フラット35S)
  • 借入期間を任意で定められる
  • 変動金利の場合は、金利によっては総返済額が少なくなる
デメリット
  • 事務手数料は割高の傾向
  • 不景気のときには、かなり金利が高くなる
  • 借入期間は35年または50年
  • 返済方法変更時・繰り上げ返済等の際に手数料が必要
  • 変動金利の場合、ライフプランを立てにくい

また、平成29年6月時点の金利については以下の通りとなっています。フラット35の金利水準は融資率によって定められています。融資率とは、建設費・購入価額に対する借入金額の占める割合を指します。

・フラット35

融資率が9割以下:年1.090~年1.640%
融資率が9割超 :年1.530~年2.080%

・民間金融機関の場合

すべて変動金利:0.57%~
(※当初10年間固定金利+変動金利になるもの:イオン銀行0.69%)

この時点での金利だけを見た場合、民間の変動金利のほうが割安であることがわかります。ただ変動金利は市場の動向を強く反映しているため、今後上昇してしまう可能性もあります。将来のライフプランを立てやすいフラット35や固定金利か、リスクはあるものの返済総額が抑えられる可能性がある変動金利のどちらが得するということは一概には言えないのです。

ライフプランと返済計画の兼ね合いで選ぶ

保証料がいらないことや総返済金額が借り入れ当初から把握することができることなどから人気があるフラット35。

新規の融資だけでなく、民間からの借り換えや、低金利が魅力となっている商品「機構財形住宅融資」との組み合わせ、低金利住宅ローンと併せて金融機関から一体的に融資を受ける「フラット35パッケージ」も利用可能です。融資金額や返済計画、人生設計を基に、最適な融資商品を見つけましょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:maroke/Shutterstock.com

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