学ぶ 2017.09.22 シェアリングサービス最新情報2017 すきま時間の有効活用をしよう

モノやスペースをシェアするだけに留まらず、働いていた時に身につけたスキル等もシェアして有効活用し、人々の役に立ててお金ももらえる。そんな「すきま時間」を活用できるうれしいサービスがすでにスタートしています。一体、どのような内容なのでしょうか。

シェアリングエコノミーって何?

シェアリングエコノミーとは欧米を中心に広がった概念で、モノ・カネ・サービス等を交換したり、共有したりすることで成り立つ仕組みを指しています。一般的に業者が物品を貸し出すレンタルとは異なり、個人間で貸し借りをしたり、共有したりします。

日本でも、2015年にはシェアリングエコノミー協会が発足し、貸したい人と借りたい人を繋ぐサービスを提供する会社も増えてきています。以前、「買うよりおトク! シェア・レンタルサービス6選」で紹介したもの以外でも、シェアハウス、パーキングシェア、カーシェア、シェアサイクル、ファッションシェアなど、今やシェアされているものは多岐に渡ります。

最新のシェアは時間のシェア

モノや場所をシェアするサービスが普及する一方で、「時間」をシェアするサービスが増えてきています。どのようなサービスがあるのでしょうか。

・Voyagin(ボヤジン)

Voyaginは、地元の情報や自分が好きな場所をツアーとして商品化できる、旅行体験のフリーマーケットです。旅行者を喜ばせるための特別な変わったツアーを考える必要はなく、自分が好きなこと、紹介したいこと、共有したいことを提供し、旅行者のための時間をシェアするサービスです。

ゲストにとっては旅先の人々の日常を垣間見ることができ、普通の旅行では決してできない体験をすることができそうです。もちろん、ホストになるだけでなく、ゲストとしても利用可能です。

・Time Ticket(タイムチケット)

タイムチケットは、自分の時間をちょっとだけシェアするサービスです。個人がネットで特技を公開し、スキルを教える時間を30分単位で売ることができます。

ビジネスやお金の相談、カウンセリングという専門的なスキルから、掃除・家事代行、フリートークまで、特技の種類にこだわりはありません。できること、所要時間、価格を自分で決めて登録すれば、自分が売り出したタイムチケットが公開される仕組みです。

・ANYTIMES(エニタイムズ)

プライベートレッスンから家事代行まで、生活関連のサービスをシェアするのがエニタイムズです。例えば、作り置きおかずを作る、部屋の片付け、引越しの手伝いをするなど、自分の得意を気軽に売り出すことができます。

また、自らサービスを提案するだけでなく、子どもと一緒に遊んで欲しいというようなリクエストに応えるなど、自分の空き時間を近所への助け合いに使うようなサービスです。

タイムチケットを実際に使ってみた人は

専門スキルだけでなく、「ひたすら愚痴を聞きます」「一緒に散歩します」などという汎用スキルと時間を売ることができるタイムチケット。編集部が実際に利用してみた方に聞いてみたところ、「すきま時間を使える」、「お小遣い稼ぎになる」という声や、「チケットを売る際に自分で企画を考えられるのが面白い」、「売り方・企画の立て方の勉強になる」などの意見もあるようです。

自分のスキルと時間を売って収入を得ながら、マーケティングやビジネススキルの向上に役立てられる、ダブルで嬉しい働き方だと言えるでしょう。

これからは個が活躍する時代へ

時間シェアサービスを活用すると、すきま時間を利用して収入を得られるようになります。2017年秋には「Timebank」という、さまざまな専門家の時間を売買できる取引所をメタップスがスタートします。

Timebankは、保有する時間を使って専門家に事業相談をしたり、食事をしたりするだけではなく、専門家を長期で応援するために時間を保有し、その時間を欲しい人に譲ることも可能です。

専門家にとっては、時間を売りに出すことで収益を生み出せるサービスです。ただし、利用者はSNSなどの影響力からスコアを算出し、条件をクリアしないと専門家としての申請ができません。人から支持されていることがエントリーの条件とも言え、どれだけの人に影響力があるのか、信頼されているのかがポイントになります。

このように、シェアリングサービスは新しい動きを見せています。以前は、どこの企業に属しているかや肩書きが信用の尺度でした。しかし、今は終身雇用の時代でもなければ、将来年金を貰えるかどうかも分かりません。自分の力で生きていかなければならない時代とも言えます。そんな中で、政府の働き方改革の推進や企業の副業の後押し、パラレルキャリアなどの新しい働き方が生まれています。

これからは、より個のスキルに注目が集まる時代なのかもしれません。企業の看板がなくなったとしても、自分の力で生きていけるよう、シェアリングサービスを使って自分の力を高めるのも良いかもしれません。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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