学ぶ 2018.02.27 【体験談】格安スマホ、実際使ってみてどれだけ節約できた?
携帯電話の利用料を節約できると、格安SIMを利用している人が増えています。その一方、格安SIMの仕組みを詳しく知らないまま、なんとなく「乗り換えは面倒そう」と大手キャリアを使い続けている人もいるのではないでしょうか。実際、格安SIMはどれくらい節約できるのか、乗り換えは本当に大変なのかなどの疑問に、大手キャリアから格安SIMに乗り換えて1年が経過したユーザーが答えてくれました。
■格安SIMの利点はどこにある?
Eさん(26歳)IT会社勤務
2016年、自社で運営するWebサイトの記事で格安SIMの利点を知り、docomoからDMM mobileに乗り換える。それまでは毎月の携帯代は約1万円、ポケットWi-Fiも利用していたためトータルで1万5,000円ほど通信費を支払っていた。周りが徐々にキャリアから格安携帯に乗り換えをしていたので、試しにDMM mobileを選んだ。
格安SIMとは、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼ばれる、自前の無線通信回線設備を持たない事業者が提供するSIMのことです。docomo、SoftBank、auなどの大手キャリアに回線を借りて運営しているので、管理費や人件費が削減できる分、利用料を安く抑えることができる仕組みです。購入したSIMカードを、対応するキャリア端末やSIMフリー端末にセットすることで利用できます。
主な格安SIM提供会社はこちら。
会社名 | 月額料金 | 特徴 | 回線 |
---|---|---|---|
DMM mobile | 10GB 2,890円 | ・基本データ通信量を必要な分だけ追加チャージできる(余っても3カ月間利用可能) ・最大3枚のSIMでデータ通信容量を分け合えるコースも | docomo |
nuro mobile | 10GB 3,000円 | ・1GB刻みで自分にあったプランを選択できる ・2GB、7GB、8GBは最安値。データの前借りが出来るプランがある | docomo |
mineo | 10GB 3,220円(*1) | ・docomoとauの端末がそのまま可能 ・全国にサポート店があり修理などの際は安心 | docomo au |
Y!mobile | 7GB 4,980円(*2) | ・1回あたり10分以内の国内音声通話が無料 ・Yahoo!プレミアム for Y!mobileも込み | SoftBank |
UQ mobile | 6GB 2,980円(*3) | ・使い方に応じた料金プランが選択できる ・節約モード利用の場合、SNSや音楽などが「データ消費ゼロ」 | au |
各種資料を参考に編集部作成
※1 ドコモプラン利用の場合
※2「スマホプラン割引」適用時の利用開始翌月から12カ月間の料金。
Y!mobileは10GBがないため、7GBを記載
※3「スマトク割/長期利用割引」適用時の利用開始翌月から13カ月間の料金。
UQ mobileは10GBがないため、6GBを記載
■スマホを乗り換える時の着眼点
スマホの使い方は人それぞれです。ライフスタイルによってスマホの使い方は異なります。Aさんは下記の観点から乗り換え会社やプランを選択しました。
1.安さ
データ通信と通話の両方に対応した「通話対応SIMプラン」の場合、3GBで1,500円、最大20GBでも4,680円で利用可能。
20GBプランに、LINEやFacebookなどのSNSが通信量を消費せず使えるSNSフリー(月額250円)で、万一の故障に備えてサポートオプションをつけても、月額で7,000円程度なのは割安だと思っている。
2.必要な分だけ通信量を追加チャージできる
Zoom(Web会議室)を使って海外にいる家族と話す機会が多い。そのため、回数や長さで毎月のデータ通信量にバラつきがあるため、必要な分だけ通信量を追加チャージでき、余った通信量は3カ月間繰り越すことができるのは便利。
3.手持ちのiPhoneをそのまま使える
DMM mobileはdocomoショップでSIMロックを解除した後は、自宅のポケットWi-Fiを使って自分でAPN接続設定(インターネットのサーバーに接続する時に必要な設定)を行うことができ、データ移行もスムーズに完了。サイト上で設定方法を詳しく説明しているので、初心者でも簡単に設定ができる。
以上のことから、AさんはDMM mobileの10GB(2,890円)を選択しました。携帯電話での通話よりもLINEやFacebook Messengerなどのアプリを使って通話をすることが多いと感じたので、かけ放題などはつけていません。
オプションで安心パック(月額500円)(携帯電話の端末交換オプションとセキュリティオプションがセットになったパッケージプラン)を加え、月々3,390円支払うことにしました。
■乗り換える前に知っておくべきこと
ただし、乗り換え時には注意点もあります。手軽に乗り換えが出来る分、慎重な対応が必要です。
1.キャリアメールは使えなくなるので、サイト登録のメールアドレスの変更作業が発生する
電話番号は同じものが利用でき、アプリなども引き継げるが、キャリアのメールアドレスは使えなくなります。そのため、各種Webサービスの登録に、通信キャリアのメールアドレスを利用していた場合、すべて変更する必要があります。
2.サポート体制の有無は要確認
大手キャリアのような販売店が少ないので、最寄りの販売店の場所やコールセンターでサポートが受けられるかどうかを確認しましょう。DMM mobileの場合、「つながる端末保証(月額500円)」に加入すれば、iPhoneの修理も5万円まで保証されています。
3.料金プランとデータ通信速度の確認
かけ放題プランの有無、通信量の確認を比較する。安さだけではなく、建物が密集するなど特定の条件下ではデータ通信が遅くなることが多いのも知っておく必要があります。
■格安携帯を使用し、いくら節約できたのか
では、乗り換え前と乗り換え後では費用にどれだけ差が出たのかを確認してみましょう。
実際にAさんがキャリアをそのまま使っていたら、年間で18万円(税抜き)利用料の支払いが必要でした。それが、格安携帯に変更したことで、10万680円(税抜き)の支払いで済んでいます。1年で約8万円の節約です。
■デメリットを把握しておけば、半額で利用できてストレスなし
通信量を抑えるために自宅ではWi-Fi接続を利用するなど、あらかじめデメリットを把握し対策を練っておけばストレスを感じずに乗り換えすることができます。
通信費は、元々の金額によってどのくらい節約できるか変わりますが、50%以下に抑えることも不可能ではありません。毎月の通信費を抑えたい人は、格安SIMの利用を検討してはいかがでしょうか。
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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA
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