学ぶ 2018.03.06 FPになってキャリアアップ! FP3級を取るにはいくらかかる?

新年度も間近に迫り、来年度は何らかの資格を取得して飛躍の年にしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。現在の仕事に直結する資格の取得を希望したり、あえて異業種の資格に挑戦することで、新しい可能性を見出す人もいます。しかし、気になるのはお金と時間です。今回はファイナンシャルプランナー(以下、FP)3級の資格試験に合格したAさんにお話を伺いました。

■2週間~2カ月で取得可能な国家資格、FP3級

Aさん(34歳女性・独身)

現在、IFA法人(金融機関から独立して、中立な立場から株式や債券、投資信託などの資産運用などのアドバイスを行う会社)勤務

タクシードライバーとして働いていたが、27歳の時にFP3級の資格を取得したことで、もっと本格的に勉強したいと希望しFP2級に合格。現在はIFA法人に転職して、FPとして活躍中

FPとは、税金や年金、保険などの深い知識を持ち、個人や企業のお金の相談に乗るお金の専門家です。資産運用や遺産相続などのお金の問題を専門知識によってアドバイスし、ライフプランニングを行います。

FPになるには、「ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能検定)」という国家資格を取得する必要があります。FP3級であれば多くの方が仕事をしながら、しかも数週間勉強をするだけで合格するケースもあります。

■タクシードライバーからFPに転職!?

マネチエ編集部:FPになろうと思ったきっかけを教えてください。

Aさん:FPという職業を知ったのは、前職でタクシー運転手をしていたときです。お客さまが車内で資産運用のお話を電話でしているのを聞いて、お金というものに興味を持ちました。調べていくうちに、FPは国家資格が必要なのだと分かりました。

さらに、FP3級であれば勉強すれば取得できると分かったので「これなら私にも合格のチャンスがあるのでは?」と思ったんです。すぐにインターネットで書かれていたオススメの問題集を購入しました。また、2カ月後に試験が行われると分かり、その日から早速、勉強を始めたんです。

マネチエ編集部:勉強はどのように進めたのですか。

Aさん:2カ月後の試験には合格したいと思ったので、短期集中型で頑張りました。

テキストは非常にシンプルで、実技試験で必要になる「リスクマネジメント」「相続・事業承継」といった内容が書かれていました。専門用語も出てきて最初は少し戸惑いましたが、インターネットで調べるとすぐに内容が理解できることばかりだったので、仕事のスキマ時間でもストレスなく勉強ができました。わからないことに行き当たるとスマートフォンで調べて理解するの、繰り返しです。

マネチエ編集部:試験について教えてください。

Aさん:FP3級では学科試験と実技試験の2種類があり、両方ともマークシート形式です。6割以上取れば合格できるんです。

また、FP3級の試験は「金融財政事情研究会」と「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」の2つの機関で実施されています。試験日もそれぞれ年に3回ありますので、自分の予定にあう試験日を選ぶことが可能です。ちなみに2つの組織で取得できる資格はまったく同じなので、試験会場が近い方などを選ぶ基準にしてもいいと思います。

■FPの資格は受験料含めて1万円!気になる試験代とテキストは?

マネチエ編集部:試験を受けるにはどれくらい費用がかかりましたか。

Aさん:具体的には下記のような内訳です。

お金がかかったもの金額詳細
FP3級テキスト2,160円『最短合格3級FP技能士』(きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター)
FP3級問題集
(学科用)
2,047円『3級FP技能士(学科)精選問題解説集』(きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター)
FP3級問題集
(実技用)
1,404円『3級FP技能士(実技・個人資産相談業務)精選問題解説集』(きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター)
試験手数料6,000円試験機関:金融財政事情研究会 受検手数料の内訳(学科3,000円+実技3,000円)

私は仕事をしながら独学で学んだので、合格までにかかった費用は合計で1万1,611円です。まったくのゼロからのスタートだったので、かかってしまった方かもしれません。

■お金に興味を持ち、自分にも自信がつき、FP2級にも合格

マネチエ編集部:無事1回で合格もされ、今はFP2級の資格もお持ちなのですね。

Aさん:そうなんです。FP3級で自信をつけ、思い切ってFP2級の資格にも挑戦したんです。FP3級は比較的にすっと内容が入ってきたのですが、FP2級は難易度が上がりました。そのため、テキストと過去問題を繰り返し問題演習しました。FP2級は6分野の内容から出題されますが、専門的な要素も多く、苦労しました。

マネチエ編集部:合格するまでにどれくらいかかりましたか。

Aさん:学科試験と実技試験の両方に合格するには半年かかりました。1回目の受験では実技試験に力を注ぎ、確実に合格して、2回目の試験で学科試験のみに的を絞って合格することができました。費用は受験料が8,700円、テキスト代が1万円弱でしたから、合格までには2万円ほどはかかっていますね。

マネチエ編集部:半年で合格とは凄いですね。

Aさん:FPが「やりがいのある仕事である」という確信が持てたので挫折せずに勉強を続けることができました。合格した時はとてもうれしく思いましたし、この資格を活かして仕事をしたいと思うようになりました。

■資格試験は収入アップに通じるだけではなく、自己実現にもなる

Aさん:FPの資格取得に向けた勉強を通じてお金のことを深く知り、おもしろいと思えるようになりました。

たとえば、預貯金だけで老後の生活が賄えるかといえば、今の日本の状況では難しいので、自分で資産形成をする必要があります。そういったことをはじめ、お金について悩みをかかえる人たちと一緒にお金のことを考えたいと思い、IFA法人に転職しました。

私の場合は結果的に転職に結び付き、収入も100万円以上アップしています。FP3級の合格をきっかけに眠っていた向学心が目覚めれば、自分が将来どうしたいのかという目標も見えてくるのではないかと思います。

■自分のキャリアにあわせて、レベルアップを図ってみよう

AさんからFPの資格を取ってキャリアアップをしたお話を伺いました。実際にFP2級などになると難易度があがるようです。

お金のことをまずは知ってみるならFP3級を受験してみるのがよいでしょう。また、資産運用のアドバイザーを目指したい・自分の将来のキャリアのためにと考えるならFP2級を受験するのも一案です。実際に、Aさんのように金融機関などの勤務でなかった人でも、FPの資格取得をとおして、新しいキャリアを見出し、収入アップに繋がった人もいます。

あなたも、資格取得を機に自分の将来に向かって飛躍してみませんか。

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