学ぶ 2018.07.27 結婚するあなたに! 結婚の内祝いにはいくら使えばいいの?

日本ではジューンブライドの6月に結婚をする人が多いと言われていますが、同じように気候の良い秋に挙式をする人も多いようです。結婚をひかえたカップルは、お金のことについていろいろ悩むもの。そういった悩みのひとつが内祝い。「結婚祝いをもらったけれど、お返しはどうしたらいいの?」と悩む人は多いと思います。今回は、そんな悩みにお答えするために、内祝いの定義や一般的な金額、品物、マナーについてお伝えします。

■さまざまなパターンのお祝い返し

結婚内祝いは、結婚祝いのお返しと解釈するのが一般的ですが、そもそも内祝いとは「親戚などに幸せのおすそ分けをして、喜びを分かち合う贈り物」のことです。本来は「身内のお祝い」ということで「内祝い」と言うのです。

結婚内祝いは、披露宴に招待できなかった人や、出席できなかった人からお祝いをもらったときに送るのが一般的です。披露宴に出席した人は、料理を楽しみ、引き出物を受け取ることで喜びを分かち合ったことになります。基本的にお返しを贈る必要はありません。

内祝いの相場は、もらった金額の3分の1から半額(半返し)程度が一般的ですが、相手との関係性や、受け取ったお祝いの金額に応じて決めるのがいいでしょう。

(1)高額のお祝いをもらった場合

上司や親戚から高額のお祝いをいただいた場合、半返しをすると内祝いの金額も高額になるでしょう。高すぎる内祝いもかえって良くないものです。この場合は受け取った額の3分の1程度にとどめておき、感謝の気持ちをしっかり伝えるようにしましょう。

(2)後輩や部下からお祝いをもらった場合

自分の方が目上である場合は、受け取った金額と同程度のお返しをするべきです。例えば、1万円のお祝いであれば、8,000円から1万円程度のお返しをするといいでしょう。

(3)連名でお祝いをもらった場合

会社の同僚や友人など、複数名の連名でお祝いをもらうケースもあるでしょう。全員が同じ金額を出し合っているとは限りませんから、誰にいくらお返しすれば良いか悩むところではあります。一般的には、受け取った金額を人数分で割って、1人当たりの金額に対して半返しをします。その際は、お礼の言葉を添えて1人ひとりに渡すようにしましょう。

(4)品物でもらった場合

もらった品物の金額を調べましょう。金額を調べるのは失礼に当たると思われがちですが、見当外れな金額のお返しをすると、かえって失礼にあたるものです。おおよその金額であれば、ほぼ調べることができるでしょう。調べた金額の、3分の1から半分の範囲内でお返しをしましょう。

(5)「お返しはいらない」と言われた場合

親戚など親しい間柄の人から「お返しはいらない」と言われた場合でも、やはり何かしらのお返しをするのが一般的です。まずは、親に相談するのが一番いいかもしれません。

また、お返しをするにしても、半返しをすると好意を無駄にしてしまうかもしれません。気楽に受け取ってもらえるような工夫が必要です。新婚旅行で買ってきたちょっと高価なお土産などであれば受け取ってもらいやすいかもしれません。たとえ、お返しをしないとしても、手紙やはがきで必ずお礼状を出すようにしましょう。

■何を贈るのがいい?

内祝いの品物は引き出物に似ています。購入するポイントは、普段自分が買わないような少し高価なもの、そして実用的なものです。では、どのような品物があるか紹介したいと思います。

・カタログギフト

人気があるのは、やはりカタログギフトです。贈られた側も自分の好きな品物を選べますから、相手の好みが分からなくても喜んでもらえる、という意味で人気が高いようです。カタログギフトは内祝いの定番です。

・商品券やギフトカード

こちらもカタログギフト同様、贈られた側が自分でほしいものを購入でき、実用的でもあるため人気があります。贈られた側も喜ぶ人気アイテムです。

・食品

有名店のお菓子や高級グルメなど、自分ではなかなか買わないものをもらうと、相手は喜ぶものです。連名でもらったお祝いのお返しで一人当たりの金額が少なくなったとしても、お菓子であれば低価格のものもあります。選びやすいのが利点です。

贈る相手が同世代であれば、おしゃれなデザイン缶の紅茶も人気です。ファミリー向けであればゼリーやフルーツジュースなど、子どもが喜ぶお返しがおすすめです。目上の人に贈る場合は、好みの「割れにくいお菓子」などの定番ギフトもいいでしょう。

お酒好きで、好きなお酒の種類を知っているのであれば、お酒を贈るのもおすすめです。お酒のオリジナルラベルを作ってくれるサービスもあります。オリジナリティーあふれるお酒を贈れば、さらに喜ばれることでしょう。

・タオル

タオルは消耗品ですから、何枚あっても邪魔になりません。また、世代に関係なく使われるもので、贈答品には最適です。オーガニックコットンのタオルや国産の高級タオルは、普段使いの自宅用として購入する人は少ないものです。タオルもお返しの品の定番アイテムだと言えるでしょう。

・食器

カップやお皿も人気の品です。おしゃれな食器や有名ブランドの食器をもらうと、うれしいものですよね。とはいえ、自分では「実用的でおしゃれだ」と思っても、相手にとっては実用的でなかった、趣味が合わなかったというケースも考えられます。選ぶのが難しい場合は、箸を贈るアイデアもあります。箸であれば日常的に使いますし、趣味が合わないという心配も減ります。

■お祝い返しをするときの注意点

お返しをするにあたって、注意点がいくつかあります。マナー違反にならないよう確認しておきましょう。

・お返しをする時期

お返しをする時期は、挙式後1カ月以内が目安です。式を挙げなかった人は、もらった日から1カ月以内にお返しをしましょう。夫婦で持参し、直接渡して結婚の報告とお礼を伝えるのがベストですが、遠方の場合は配送します。その場合は、必ずお礼状も添えましょう。直接会ってお礼を伝えることができない分、手紙で伝えることで気持ちのこもったお返しになります。

・刃物は避ける

結婚のお祝いに「切れる」「割れる」を連想させるものは、縁起が悪いとされています。内祝いにおいても同じことが言えます。なお、食器は「割れる」ものですが、実用的なお返しとして喜ばれているため、最近ではタブーとされなくなりました。とはいえ、しきたりを気にする方には、避けたほうが無難です。

・注意すべき数字

偶数は「割り切れる」という意味で避けたほうがよい数字です。詰め合わせなどを選ぶ際は偶数を避ける習慣があります。また、4は「死」を、9は「苦」をイメージさせるので、避けるべき数字と言われています。特に「くし」は縁起が悪いものとされていますので、避けましょう。

・相手がもらって困るもの

置物や大きなものは置き場所や収納に困る場合もあるので、避けましょう。また、留守がちな方もいるでしょうから、賞味期限の短い食べ物を贈るのは避けたほうがいいですね。

・のし紙をつけて贈る

のし紙を付けるのがマナーです。水引は、一度結んだら解けない「結び切り」です。水引の本数は、一般的なお祝い事では5本ですが、結婚の場合は「喜びが重なるように」との意味を込めて10本にします。

・喪中の方へのお返し

相手が喪中の場合でもお返しをするのが一般的です。ただ、贈る時期は四十九日を過ぎてからにしましょう。四十九日を過ぎてからだと、お返しのタイミングが遅くなるようなら、先にお礼の手紙を出して、後からお返しを贈りましょう。

■まとめ

もし内祝いをもらった経験があるのなら、その経験を参考にしてみましょう。また地域ごとに慣習も違うかもしれません。親に相談するのもいいでしょう。

いずれにしても喜びを分かち合うための内祝いです。マナーを守って、相手のことを思いながら、心をこめてお返しすれば、相手も喜んでくれるはずです。あなたの結婚がみんなに祝ってもらえるように、お返しにまで気を配るのがよいでしょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

マネチエでは身近なお金の話題をお届けしています
この記事を気に入っていただけたらフォローをお願いします!

ページトップ