学ぶ 2019.03.13 都会と田舎では暮らし方は違う!?東京から地方に移住した私の経験を語る!

田舎暮らしに憧れて、都会から地方への移住を検討する人が増えています。2018年1月の総務省「都市部の住民の意識調査」では、30代男性の43.6%、20代男性でも43.8%の人が農山漁村地域に「移住する予定がある」「いずれは移住する予定がある」「条件が合えば移住したい」と回答しています。そこで、すでに地方移住したAさん(男性)に自身の経験について話を聞いてみました。

■私が地方移住を決心した理由

Aさん(35歳・既婚)の家族構成や収入状況

  • 妻(35歳)、4歳の息子と3歳の娘の4人家族
  • Aさんも妻も富山出身で、小学校からの幼馴染
  • 移住に伴い地元の会社に転職(年収405万円)、両親の農業を手伝う「兼業農家」でもある
  • 週末の副業で年100万円稼ぐ
  • 妻の年収140万円(昨年の年収は380万円)
  • 東京から富山に一昨年移住

東京に住んでいたころは、デジタルマーケティング会社に勤務し年収850万円、妻は大手出版社勤務で年収1,000万円でした。私が地方移住を決めたいちばんの理由は「子どものため」です。長男はもともと体が弱かったものの、私達の実家で過ごす間は元気だったので、田舎のほうが子どものためによいのかなと思いました。

子どもの教育が心配でしたが、自分たちも地方で育ったけど何とかなったし、今の時代はオンライン上で世界中の学校の授業を受けることができます。SNSを使って先生とのコミュニケーションも取れるみたいですし、子どもたちが中学・高校に通うくらいの年齢になれば、もっとできることも増えているという期待があります。

また、地元に住んでいる両親のことも心配の1つでした。いずれは地元に戻って自分が親の面倒を見ることになるのかなと考えていましたが、実際に私の両親が70歳を超え、妻の両親も65歳を迎え、実家に戻った時に心もとない様子が見受けられたので、地元で親孝行をしたいと思うようになりました。

私も妻も富山出身で、小学校から家に戻ると祖父母がいるのが当たり前で、家では誰かと一緒にご飯を食べていました。祖父母と一緒に農作業をしたり、もちろんいたずらをすれば叱られましたが、大切にされているという気持ちをずっと感じていました。

そういう中で子どもたちを育てると、きっと思いやりのある強い子に育つと思いました。また、富山は教育水準も高く、地域ぐるみで高齢者や子どもたちを見守ってくれるという安心感もありました。

■地方移住で心配だった仕事と収入。こうやって解決!

次に、地方移住にあたり不安だったのが仕事と収入のこと。収入のことを考える前に生活コストを下げることを心掛けました。今住んでいるところは2LDKで賃料6万5,000円。これには駐車場代や管理費なども含まれています。都会では信じられないような金額ですよね。

実家が農家で自分も手伝っているため、野菜やお米などはある程度分けてもらえるので食費も浮きます。農家を手伝いながら地元企業でも働いています。ただし、年収が高かった前年分の税金の支払いがあるので、週末にクラウドソーシングで副業をしています。

東京では妻も出版社で働いていましたが、地方では在宅での仕事です。今は業務委託で編集の仕事をしており、年収は大幅に下がりましたが。自分のペースで仕事ができるため体調面でも負担が少なくなったようです。

■地方移住にもデメリットはある?

いいことばかりのように見えますが、やはりデメリットもあります。最大のデメリットは「自然」についてでしょうか。意外に思われるかもしれませんが、夏の日差しはきつく日焼けは覚悟しないといけませんし、寒い冬は雪が降る地域だと車を動かすのもひと苦労です。

■地方移住、これからの人生のために考えていることは?

今の生活には十分満足していますが、今後の人生を考えるとお金のことはもっと真剣に考えなければいけません。退職金や年金のことが気がかりなので、夫婦で個人型確定拠出年金「iDeCo」に加入しました。毎月決まった額を運用に回して将来の年金の足しにするつもりです。子どもの教育のこともいろいろと考えていますね。

子どもたちも遠方の学校に行きたいと言うかもしれないし、留学の可能性もあります。妻はもう少し子どもたちが大きくなったら仕事を増やして収入をアップさせたいと考えているようです。今は地道に仕事を続けて「種まき」をしている段階というところでしょうか。

地方移住は仕事面、収入面のハードルもありますが、自然豊かな環境で過ごせるのは何よりの財産です。わが家の子どもたちも、地元で育てた野菜やお米を食べ、思いっきり遊ぶことで体力もついてきました。都会にはない、さまざまな不便さもありますが、私としては地方移住をして本当に良かったと思っています。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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