学ぶ 2019.03.25 リボ払いの仕組みを知る!「クレジットカードは魔法のカードではない」

クレジットカードの支払いは一括のほかに、分割、リボなどがあります。リボ払いは毎月の支払い額を一定にできる便利な仕組みですが、使い方次第では債務が膨れ上がってしまいます。今回は「リボ払い」で返済に苦労したことのある男性・Aさんに話を聞いてみました。

Aさん(32歳・民間企業リーダー職・年収550万円・クレジットカードは3枚保有)

JALカード(普通カード)
:光熱費・通信費・家賃・保険料支払いに利用
楽天カード
:ショッピング支払いに利用
銀行系カード(三菱UFJ-VISAカード)
:利用していない

■便利な支払方法?私がリボ払いを続けたワケとは?

私がクレジットカードを利用する目的はポイントを貯めるためです。実は以前から「お得」という言葉に弱かったんです。クレジットカードを使うとポイントが貯まりますよね。

航空会社系のカードならマイルが貯まります。マイルは、他のポイントに交換することもできますから、便利だと思い、よく使っていました。また、楽天感謝デーなどでポイント10倍キャンペーンの時には、楽天カードを利用して、ここぞとばかりにショッピングを楽しんでいました。

どんな支払いでもクレジットカードを使うようにしていて、最初は支払いを一括払いにしていましたが、利用頻度が上がるに連れて返済額の負担が大きくなってきたので、毎月定額返済できるリボ払いを選ぶようになったのです。

リボ払いを選ぶようになってからは翌月の支払額を知って驚くということがなくなり、負担が少し減ったように感じました。しかし数ヵ月間リボ払いの返済を続けていくうちに気付いたのです。毎月の請求書を見ても「残債額」がほとんど減っていないことに。

■知ってびっくり!リボ払いの仕組みとは?

このことに気づいた時には、すでにリボ払いで多くの買い物をしており、利用可能額を超過していたのです。リボ払いが使えず一括払いになってしまった分は三菱UFJ-VISAカードからキャッシングで返済し、キャッシング分を給料で返済するという、自転車操業のようなことをしていました。

キャッシング分はボーナスで返済しましたが、貯蓄はできないし、お金もなくなる。将来の生活が不安でいっぱいになりました。この時、リボ払いは便利なだけではないことに気づきました。リボ払いは残債があったとしても支払額を一定に保てるのが特徴ですが、次々と買い物をすれば完済まで時間がかかります。

いちばん怖いと思ったのが金利部分ですね。年率が15%ほどもあるなんて驚きました。一括払いではありませんから、金利の部分も一緒に返済していかなければなりません。

 一括払いの場合リボ払いの場合
借入金額10万円10万円
実質年率0%15%
毎月の返済額10万円5.000円
返済回数120回
総返済金額10万円11万3,120円

一括払いとリボ払いの返済比較シミュレーション(元利均等方式)

一括払いであれば、金利分は必要ありませんから、単純比較して10万円が11万3,120円の返済になるので、1万3,000円分支払いが多くなるのです。毎月の返済金額が少なければ少ないほど、金利部分の返済だけで終わってしまうこともあるのです。それを知ってから、こんな生活は駄目だと一念発起しました。

■家計の見直しのために利用したものとは?

毎月返済が続くこと、結構な額のボーナスをもらったのに手元にほとんど残らなかったこと、これらの出来事から買い物の仕方の見直しを始めました。実際に私が行ったのはたった2つです。

家計簿アプリで収支を把握

まずは、毎月の収支がどうなっているかを把握するところからはじめました。私が使ったのはMoneyForward。レシートを撮影するだけで支出が入力されますし、金融機関の口座とも連携されているので、何にどれだけ使ったかがすぐに分かります。

私の場合は仕事が深夜に及ぶことが多く、帰宅時のタクシー利用の出費が最も多いとわかりました。次に食事代やポイント目的のショッピングも多く、反省点だと気づきました。

デビットカードの有効活用

また日々の買い物にクレジットカードを使うのをやめ、デビットカードに切り替えました。クレジットカードと同様に現金を持ち歩く必要はありませんが、利用金額が預金残高からすぐに引き落とされるので、借り入れしてまで買い物をすることがなくなりました。

ただ、家賃や光熱費、通信費などは引き落とし日を統一したいので、固定費の支払いは今でもクレジットカードです。

■リボ払いを見直してムダな支出を減らそう

リボ払いの返済に悩んだAさんの体験談をご紹介しました。毎月の返済額が一定になるため、負担が減ったように感じられるリボ払いですが、年率が高いため、完済までに長い期間がかかってしまいます。便利な反面、リスクもあることに留意しておきましょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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