学ぶ 2019.04.05 ゲームが五輪競技に? 世界で広がるeスポーツ

パズル・スポーツ・格闘技などの対戦型ゲームを主とした「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」は世界中の競技人口が1億人以上とされ、オリンピックの公式種目入りを目指す動きもあります。市場規模が拡大し続けているこの「eスポーツ」とは一体どのようなものなのでしょうか。

■eスポーツって何?市場規模は?

eスポーツとは、プレイステーションなどの家庭用ゲーム機のほか、パソコンゲームやスマートフォンなどのゲームアプリを使って行う競技のことを指し、日本を含む世界で流行し始めています。

そんなeスポーツの歴史をひも解いてみますと、アメリカでは1972年にスタンフォード大学の大学生が対戦型シューティングゲームを使った大会を開いたという記録があります。ただアメリカでも本格的にeスポーツが広がったのは家庭用ゲーム機が普及したあとで「スーパーマリオブラザーズ」や「テトリス」の大会が各地で開催されるようになってきました。

いまのeスポーツ市場では、複数プレーヤーが参加して戦う「MOBA(マルチプレーヤー・オンライン・バトル・アリーナ)」というジャンルが最も人気があります。このほかにもレースゲームや、トレーディングカードをデータ化して対戦する「CCG(コレクタブル・カード・ゲーム)」などのプレーヤーも多いようです。

米調査会社Newzooによれば、2017年のeスポーツの世界市場規模は700億9000万円とされており、今後も右肩上がりを続けて早々に1000億円市場になると予想されています。

■大会の賞金総額やトッププレーヤーの年収は?

海外のeスポーツの大会では、賞金額が1億円を超えることも珍しくありません。例えばMOBA系ゲーム「Dota 2」の最近の世界大会の賞金総額は20億円をゆうに超えており、中国で開かれる大会でも賞金総額が5億円規模のものもあります。

日本でも大会が開催されており、賞金総額は数万円、数十万円ほどの大会が多くありますが、日本発祥のスマホゲーム「モンスターストライク」の2018年大会の賞金総額は6000万円で、世界から注目される大きな大会となりました。

eスポーツのトッププレーヤーの中には年間に数十億円稼ぐ人もおり、年収1億円級のゲーマーになるのも夢じゃないと言われています。1億人以上と言われる競技人口の中で勝ち組になるのは決して簡単ではありませんが、夢を追いたくなる気持ちも分かりますよね。

■五輪の競技になれるの?なれないの?

2024年にはフランスの首都パリでオリンピックが開催されます。パリオリンピック招致委員会はeスポーツを公式種目として採用することを目指していますが、2018年9月、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、eスポーツの一部ゲームにおける暴力性などが五輪の理念に矛盾しているとして、eスポーツの採用を認めない考えを示しました。

IOCが2018年12月に出した声明でも、eスポーツを公式種目として採用するかどうかの議論自体を「時期尚早」とし、採用への追い風にはなりませんでした。eスポーツにおける各ゲームには著作権があり、このことも採用のハードルとして挙げられています。

■時代の変化を象徴する「eスポーツ」の議論

ただIOCの声明ではeスポーツへの若者の支持や成長性を認める内容が盛り込まれており、将来の採用には望みも感じられます。2018年の第18回アジア競技大会ではeスポーツがデモ競技として実施されるなどしており、eスポーツを国際大会で種目として認める機運は高まっていると言えます。

インターネットの誕生や技術革新により、人々の趣向や行動、関心、生活スタイルはどんどん変化しています。eスポーツの議論はまさにこうした変化を象徴する存在であると言えるでしょう。

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