備える 2016.09.05 大阪府で義務化 「自転車保険」注目の理由

近年、多くの自治体で自転車保険への加入を義務化することが検討されています。最近では大阪府が2016年7月1日から、保険加入を義務化しました。その背景にあるのは、止まらない自転車事故の増加です。

自転車事故で9,500万円の請求?

では実際に、どのぐらい自転車事故は増えているのでしょうか。全国ワースト1位の大阪府は、2015年は1万2,222件。前年に比べて約1,000件減ったものの、死亡事故だけを見ると50人となり、前年から16人も増えてしまいました。

事故件数が減らず、大きな事故が増えますと、自転車利用者の損害賠償責任が問われるようになります。実際に2013年に兵庫県で起きた事故では、賠償金額が9,521万円という高額になりました。このケースでは男子小学生が夜間、歩行中の女性(62歳)と正面衝突し、被害者の女性が頭蓋骨骨折などで意識が戻らず植物状態に。そのため、事故を起こした男児の母親が、監督責任を問われて賠償命令が下りました。しかし、男児の母親は保険には入っておらず、全額を支払わなければなりませんでした。

今回、保険加入を義務化する大阪府の条例は、府民かどうかを問わず府内で自転車を利用する人すべてに適用されるそうです。未成年者の場合は、その保護者が適用対象となります。

自動車保険の「特約」で入っているかも?

全国の自転車保険加入率は約2割とみられていますが、正確な加入者数は分かっていません。実は自転車保険の場合、損害賠償については単独の保険以外に、自動車保険や火災保険の「特約」に含まれている場合があるからです。

ただ大阪府のように義務化が進み、注目度が上がっているため、市場には損害保険会社以外の企業も参入しています。オリコン調べの自転車保険の顧客満足度ランキングでは、1位がセブン-イレブンの自転車保険、2位がNTTドコモのサイクル保険と、他業種の企業が上位を占めています。

自転車保険のカバー範囲は「交通事故傷害保険」と「個人賠償責任保険」がメインです。前者は自転車走行中に限らず、交通事故でけがをして入院した場合、手術・通院や死亡した場合をカバー。後者は日常生活で誰かに損害を与えた場合が対象となります。

関西では大阪府に先駆けて兵庫県が2015年10月に加入を義務化しているほか、2016年10月には滋賀県も続きます。関東圏では、保険加入は「努力義務」の東京都や埼玉県は様子見のようですが、他の自治体で検討が入っています。自転車乗車中の死亡者は先進32か国中、日本が最も多いという自慢できないデータも。自転車の乗り方にも注意しながら、必要に応じて保険への加入も考えたいところです。

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TEXT:マネチエ編集部
Image via. Thinkstock / Getty Images

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