備える 2016.11.30 保険は付帯サービスで選ぶ時代がやってくる？

付帯サービスといっても多岐にわたりますが、大きく、＜健康・医療系＞、＜介護・福祉系＞、＜生活一般＞の3つに分類することができます。以下、順番に見ていきましょう。

医療保険の付帯サービスでもっとも多いのが健康や医療に関するサービスです。医師や保健師、看護師などが24時間対応してくれる「電話健康相談」をはじめ、主治医以外の医師の見解が聞ける「セカンドオピニオンサービス」、夜間や休日の救急医療機関など、適切な医療情報を提供してくれる「医療情報提供サービス」などが各社、充実しています。人間ドックやPET検診などの施設の紹介や予約代行を行うサービスのほか、入院や転院にかかわる手続きをサポートするサービスなどもあります。

[代表例]
・東京海上日動あんしん生命「メディカルアシスト」
契約者・被保険者とその家族のための医療アシストサービスです。一般の健康相談ほか、緊急医療相談、予約制専門医相談、24時間365日対応の医療機関案内、転院・患者移送手配、がん専用相談窓口などを設けています。

・AIG損害保険（旧AIU保険）「セカンドオピニオンアレンジサービス」
各専門分野の総合相談医が病状・症状の相談を面談で対応。主治医から示されている病名や診断結果、治療方法などに不安や疑問があるときに意見を求めることできます。

医療と密接に関係してくるのが介護の問題でしょう。そのため、看護師やケアマネジャーによる介護・福祉全般に関する「電話健康相談」のほか、介護・福祉に役立つ情報提供を行う「介護情報提供サービス」、老人ホームや介護用品取扱業者など介護施設の紹介や割引を行うサービスを提供している保険会社が多いようです。がん患者へのメンタルケアなど専門家によるカウンセリングサービスのほか、研修や通信講座などを優待価格で受講できるサービスなどもあります。

[代表例]
・明治安田生命「MYほけんページ」
各種付帯サービスが利用できる契約者専用Webサイト。健康・医療関連サービスに加え、介護・障がい関連サービスメニューが充実。「介護福祉士実務者研修」や「ハートフルアドバイザー2級養成通信講座」を優待価格で利用できるサービスもあります。

生活一般をサポートするサービスも拡充してきました。たとえば、税金や年金、法律など暮らしに関わる相談に専門家が応じてくれる電話相談サービス。保険の更新時などに付与されるポイントを景品と交換できるサービス。宿泊施設やレジャー、ショッピング、レンタカー、グルメ、スポーツクラブなどの施設を特別価格で利用できる優待サービスなどです。家事代行や引越、ホームセキュリティなどの紹介や各種割引のほか、加入者向けに葬儀手配やブライダルサービスを提供している場合もあります。

[代表例]
・都民共済「ブライダルプラザ」
都民共済の加入者（組合員）のためのブライダルサービスです。30名で69万円(税別)というリーズナブルなプランを用意しているほか、ドレスのレンタル料は1万8,000円から。ティアラ、アクセサリー、ベール、手袋、靴なども含めてのうれしい価格です。

・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「健康・生活応援サービス」
契約者向けの付帯サービスが、「健康・医療相談などのサービス」「人間ドック・検診などのサービス」「日常生活に関するサービス」の3つに分類されていて一目瞭然。「日常生活に関するサービス」では、家事代行事業者やホームセキュリティ会社を紹介しています。

こうしてみると、医療保険にはいろいろな付帯サービスがありますね。ただし、保険会社各社の裁量で提供されているサービスであるため、提供内容が予告なく変更になったり、休止になったりする場合もあります。

また、約款や保険証券について詳しく説明されていない場合もあり、見過ごしているサービスもあるはずです。すでに保険に加入している方も、現在どのようなサービスが付帯しているのか、Webサイトなどで確認したり、保険会社の担当者やコールセンターに問い合わせたりしてみるとよいでしょう。

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TEXT：マネチエ編集部
PHOTO：PIXTA