備える 2017.03.08 子ども1人の教育費・養育費、一番安いといくら? 最大でいくらかかる?
「子どもを産むのは、お金を貯めてから」と思っていても、子ども1人につき1,000万円がかかると聞くと、いつまでにいくら貯めればいいのか分からなくなる人もいるのではないでしょうか。子育てにかかる費用は、教育に必要な「教育費」と、それ以外に子どもを育てる上で必要な「養育費」に分けられます。この2つの切り口で一番お金がかかるパターンともっとも安くすむパターンを知り、貯蓄のプランを立ててみましょう。
■教育費の最小と最大
教育費は、授業料、給食費、運動会や遠足・修学旅行などの学校行事、PTA会費、クラブ活動費、習い事など、「子どもの教育にかかる費用」を指します。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学までの教育費を一覧で見てみましょう。
公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園(3年) | 約63万5,000円 | 約149万3,000円 |
小学校(6年) | 約192万4,000円 | 約921万5,000円 |
中学校(3年) | 約144万5,000円 | 約401万7,000円 |
高校(全日制)(3年) | 約122万7,000円 | 約297万4,000円 |
大学は、私立でも文系と理系で大きな違いがあります。
国公立 | 私立文系 | 私立理系 | |
---|---|---|---|
入学費用 | 約79万7,000円 | 約95万9,000円 | 約120万1,000円 |
在学費用 | 約405万2,000円 | 約599万2,000円 | 約759万6,000円 |
合計 | 約484万9,000円 | 約695万1,000円 | 約879万7,000円 |
文部科学省の「平成28年度学校基本調査(確定値)」によると、それぞれの教育機関で在学生が多いのは、私立幼稚園、公立小学校、公立中学校、公立高校、私立文系大学です。このコースで進学すると、約1,304万円かかることになります。教育費が最も高くなる場合は、幼稚園から高校まですべて私立で、大学は私立理系というコースで約2,649万6,000円です。他方もっとも安い場合は、幼稚園から大学まで公立または国公立のコースで約1,008万円となり、実に2.5倍以上もの差が開きます。
■養育費の最小と最大
養育費は、食費や洋服、おもちゃ、文具、保育料、レジャーなど、教育費以外で子どもにかかる費用です。実際に生まれてから中学3年生までに毎年どれくらい養育費がかかるのか見てみましょう。

出典:内閣府「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」より試算(子育て費用−学校教育費−学校外教育費−学校外活動費=養育費)
教育費と違って、養育費は毎年約80~100万円が必要になります。食費は年齢に比例して多くなりますが、洋服代が最もかかるのは0歳とのことです。また、年齢や学年によって多くなる支出項目には特徴があるようです。
- 0歳児:お宮参りやお食い初め、ハーフバースデーなどのイベント
- 0~2歳の未入園児:オムツなどの消耗品
- 1歳以上の未就学児:幼稚園や保育園の保育料
- 小学生以降:年々増えていく食費とお小遣い
■まとめ
子育てにかかる費用のうち、生活のベースとなる「養育費」に急な増減はありませんが、「教育費」に関しては各教育機関を公私どちらにするかによって大きく差が出ます。場合によっては、養育費と教育費を合わせて子ども1人に5,000万円近くかかることもあります。
膨大なお金がかかりますが、これだけの金額を一気に支払うわけではないことがポイントです。積立タイプの預貯金や学資保険を活用して家計をやりくりすることで、無理なく計画的に資産形成をしていけば心配ありません。
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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA
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