備える 2017.08.17 「フラット35」が団信付のローンになるの?徹底解説

マイホームの購入は、人生においてもっとも大きな買い物の1つ。住宅購入のための頭金は、ある程度貯蓄して準備できますが、多くの人が住宅ローンを利用することになります。

そんな住宅ローンの代表の1つである「フラット35」が、2017年10月1日に制度改正されます。制度改正によってお得に利用できる場合もありますので、住宅購入を検討している人は制度の変更点をおさえておきましょう。

フラット35とは

フラット35」は独立行政法人住宅支援機構が行う住宅ローンです。最長で35年間、借入れ時の金利が最後まで変わらない「全期間固定金利」の住宅ローンとなっています。

フラット35は、保証の点でも民間住宅ローンとは異なる特徴を持っています。民間住宅ローンの場合、借入を行う際には指定の保証会社を利用することが要件に含まれており、独自の保証人は必要ありません。そのため、保証会社に保証料を支払う必要があります。一方、フラット35では保証人や保証料は必要ありません。その分、民間の住宅ローンとは違う借り入れ条件があるのが特徴となっています。

フラット35と団体信用生命保険

また、団体信用生命保険(以下団信)への加入についても、民間住宅ローンとは異なる性質をフラット35は持っています。

ほとんどの民間住宅ローンでは、ローンを組むとともに団信に加入することが要件になっています。団信とは、住宅ローンの返済中に住宅ローンの契約者に万一の事態があり、支払えない状況になった場合に、住宅ローン残高に相当する保険金が支払われる保障制度です。通常は住宅ローン金利に団信の保険料が含まれています。つまり、団信に加入していた場合、ローン契約者が亡くなった場合には、保険金が支払われるため残された家族住宅ローン返済の必要はなくなります。

一方、現在「フラット35」で団信への加入は任意です。そのため、団信に入れない場合でも住宅ローンの借入れを行うことが可能になります。ただ、任意で加入するため、住宅ローンの返済とは別に、団信の加入に必要な費用一年分を毎年支払わなければなりません。

特約料の年払額のめやす(フラット35)」によると、支払う費用の目安としては、借入れ金額が1,000万円で返済期間が35年の場合、1年目の費用は35,800円程度、5,000万円なら約18万の費用負担が発生します。

2017年10月1日以降は新制度が始まる

団信特約料の別払いが不要な「フラット35」が、2017年10月1日の申込受付分から新たに始まります。

ポイントは大きく分けて3つあります。

  1. 月々のフラット35の支払いに団信加入に必要な費用が含まれ、特約料の支払いが不要になること
  2. 保障内容が見直され、充実した保障が受けられる
  3. 3大疾病付機構団信、デュエット(夫婦連生)が値下げになる

現在の機構団信は「フラット35」の月々の返済とは別に特約料を1年に1度支払う必要がありました。今後は毎月の保険料が金利に上乗せされます。そのため、費用の支払い忘れで保障が受けられないという心配もなくなります。健康上の理由などから団信に加入しない場合には、通常の「フラット35」を選択することも可能なため、利用者の選択肢が広がります。

さらに、保障内容がこれまでの死亡・高度障害保障から、死亡・身体障害保障に見直しが行われます。加えて、3大疾病付機構団信も補償対象が「3大疾病・高度障害・死亡」から、「介護保障・3大疾病・身体障害保障・死亡」に範囲が広がります。介護保障が追加されるだけではなく、身体障害状態が保障対象となる団信は国内初であり、保障内容が充実します。

住宅金融支援機構が平成29年6月に出したリーフレットによると、身体障害状態の例としてペースメーカーを埋込、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されている場合や、人工透析を受けており、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されている場合等が挙げられています。

また、3大疾病付き機構団信は「借入金利+0.24%」になります。デュエットは「借入金利+0.18%」に変更されます。現在、3大疾病付機構団信が0.547%、デュエットは0.557%です。そのため、0.027%、0.097%安くなります。

新団信を使う場合の2つの注意点

新団信を使う場合には注意点が2つあります。

  1. 平成29年9月30日までにフラット35の申し込みをしている場合は、10月1日以降に改めて申し込みの手続きをする必要があります。このとき、もう1度融資の審査が行われるため、必ずしも希望通りの融資が受けられるかどうかは分かりません。
  2. 健康上の理由などで団信を利用しない人でも、フラット35は可能になります。この場合の借入金利は、新機構団信付きのフラット35の「借入金利-0.2%」となります。

マイホームの購入は家族にとっての一大イベントです。団信に加入することで、一家の大黒柱が死亡した場合に住宅ローンの返済リスクがなくなります。団信への加入は、他の生命保険の見直しにもつながり、毎月の家計の支出の節約にもなります。

今回のフラット35の制度変更に際して、あらためて住宅ローンや保険の見直しをするには良い機会かもしれませんね。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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