備える 2018.02.09 住宅ローンの落とし穴「早期完済」までのライフプランは要検討!

マイホーム購入にあたり、住宅ローンを組んだ人の中には早期完済を検討する人もいることでしょう。短期間で完済する方が総返済額は減る場合もありますが、安易に早期完済を計画すると、のちに家計を圧迫する原因になりかねません。住宅ローンの返済は夫婦でライフプランを立てることが大切です。どのようにすればよいのでしょうか。

■住宅ローンを早期完済するときに考えるのは「ライフプラン」

住宅ローンは一般的に30年、35年などの長期に渡ります。

最初の10年は住宅ローン控除(借入れした住宅ローンの年末12月時点の残高の1%分、その年の所得税から還付が受けられたり、翌年度の住民税が減税される制度。住宅ローン減税ともいう)などのメリットもありますが、金利などを考えると総返済額が高額になる場合が多いでしょう。

住宅ローンは返済期間が短いほど金利が抑えられるため、5年、10年と短縮すれば最終的には返済総額に数百万円単位の違いが生まれることもあります。そのため、早期完済を検討したい人もいることでしょう。そのためには、「ライフイベント」と「収入面」からライフプランを検討することが大切です。

◎ライフイベント

ライフプランを考える中で、子どもの出産、養育費、教育資金、親の介護費用、自分たちの老後資金など、家族にとっていつまでにいくらお金が必要なのかライフプラン表を作るなどして、あらかじめ見積ってみましょう。

◎収入面

収入面でも、注意することがあります。特に共働き(ダブルインカム)の場合、子どもの出産・育児休業中は収入が減少します。また、子どもが小さな時は時短勤務になる場合もあり、収入がなくなったり、現在よりも減るので生活ができるかどうかをよく検討しましょう。また、会社の業績の状況や転職などの理由での収入減も予測することも必要になります。

ライフイベントや収入面のことをよく考えずに早期完済をしようとすれば、最悪の場合は住宅ローンを返済するために、ほかから借入れする状況が発生してしまいます。

早期完済には、自らリスクを増やすことになる一面があることを忘れないことがポイント。現在の自分たちの収入をもとに早期完済を目指すのではなく、将来の貯蓄も検討しながら年間を通して返済できる金額をよく考え、無理のない返済計画を立てる必要があります。

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■住宅ローンは借り換えでお得になる可能性もある

住宅ローンを借り換えることで得をするケースもあります。とくに、現在はマイナス金利の影響もあり、住宅ローン金利が低くなっています。

金利が高いタイミングで住宅ローンを借りた場合は、借り換えしたほうが有利になることも少なくありません。支払利息だけでも大きな違いが出る可能性もあるので、試算して確認してみるのがよいでしょう。

実際に借入残高が2,500万円で残りの支払い期間が20年ある固定金利で住宅ローンをしている人の借り換えシミュレーションを見てみましょう。

借り換えシミュレーション
 借り換え前借り換え後差額
借入れ額25,000,000円25,000,000円 
金利2.700%1.350% 
残りの支払い期間20年20年 
毎月の返済額134,925円95,135円39,790円
返済回数240回240回 
年返済額1,619,100円1,141,620円477,480円
総支払額32,382,000円22,832,400円9,549,600円

借り換え後はソニー銀行住宅ローンシミュレーション参照
(元利均等返済方式で算出、諸経費は含んでいない。各種資料参考に、編集部作成)

各種銀行では住宅ローンの借り換えシミュレーションをWeb上で行うことができます。上記のように、状況によっては月々の支払いが数万円違う場合もあり、年単位、総額でみると支払額が大きく異なることがわかります。

また、住宅ローンは家計に余裕が生まれた際に乗り換えることもできるため、いきなり短期間に設定してリスクを上げる必要はありません。

ちなみに、下記のように住宅ローンにもサービスや特典付きの銀行が増えてきました。 

特典付きの住宅ローン一例
(※固定金利10年の場合)
金融機関金利特典
じぶん銀行0.620%一部繰り上げ返済手数料が無料、がん保障特約つきなど
りそな銀行0.650%「団信革命」3大疾病、16の特定状態、所定の要介護状態になったら残金は0円になる
住信SBIネット銀行0.720%「団体信用生命保険」すべてのケガ・病気を保障、ケガや病気で働けなくなったら住宅ローンの返済は0円になる

各種データを参考に編集部作成

最初に入った住宅ローンより条件が良いものを見つけたら、比較検討してみるのがよいでしょう。Webで簡単に申し込み手続きができる場合もあります。なお、実際に借り換えする際には金融機関の審査があるので注意が必要です。

■住宅ローンはお金に余裕ができた時に、繰り上げ返済するのがベター

住宅ローンは、借り換えのほかに「繰り上げ返済」をすることもできます。

住宅ローンの「繰り上げ返済」とは?

繰り上げ返済には、残高すべてを支払う「全額繰り上げ返済」と、一部を支払う「一部繰り上げ返済」があります。
一部繰り上げ返済には、毎月の返済額を変えずに返済期間を縮める「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らして返済期間を延ばす「返済額軽減型」の2種類があるので、目的に合わせて選びましょう。
参考:住宅ローン「借り換え」と「繰り上げ返済」どっちがいいの? | マネチエ

お金に余裕ができた時には、繰り上げて返済すると、返済した元金から発生する予定だった利息を軽減することができます。また、ボーナスで残金を一括返済することも一案です。

変動金利の住宅ローンを選択している場合、住宅ローンの残金によって金利が変動します。そのため、繰り上げ返済は早い段階で行う方が利息を軽減させる効果が高くなります。実際いくら繰り上げ返済できるのかは金融機関によって異なるので、相談してみましょう。

このように繰り上げ返済を利用すれば、結果的に早期完済を実現した場合と同じく総返済額を抑えることができます。この方法なら、月々の返済額を減らすことができるので、毎月の家計を圧迫する心配が減ります。

■住宅ローンは余裕を持って返済しよう

住宅ローンは余裕を持って返済することで、「今」を豊かに暮らせる可能性が広がります。無理に早期完済にこだわらず、長期のライフプランに基づいて将来のマネープランを立てましょう。そのうえで、早期完済できると考えれば、借り換えや繰り上げ返済を視野に入れるのがよいでしょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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