備える 2018.07.20 今からでも間に合う住宅ローンの見直し!借り換えなら固定金利と変動金利、どっち?

住宅は一生で一番大きな買い物と言っても過言ではありません。多くの人が住宅ローンを組んで購入しますが、不動産業者が提携する銀行から勧められるままにローンを利用したという人も多いのではないでしょうか?住宅ローン期間は30年以上の長期に及ぶこともあり、借入時の金利差はわずかに見えても、総返済額は大きく違ってきます。超低金利時代、「住宅ローンの借り換え」を検討する人も少しずつ増えているようです。「借り換え」の現状を確かめてみましょう。

■住宅ローンの借り換えを考えるときって?

まず、「住宅ローンの借り換え」の流れを説明します。

  1. 現在借りているA銀行の住宅ローンの残債を、B銀行からお金を借りて完済する
  2. B銀行での債務を住宅ローンとして返済していく

これを「借り換え」と言います。

ではどのようなときに借り換えを考えるべきなのでしょうか?

住宅金融支援機構によると、変動型住宅ローンの金利は1995(平成7)年以来、2.475%近辺で推移しており、2009(平成21)年からは変わっていません。

しかし実情は、金融機関の間で競争があり、グラフよりも低い金利に「金利優遇」された状態で住宅ローンを組むことができます。金利優遇は変動金利型だけではなく、固定金利型にも適用されています。

借り換えの一番の目的は、住宅ローンにかかるトータルコストを減らすことです。借り換え先の金利の方が、現在の借り入れ金利よりも低い場合は、借り換えを検討する価値があります。

■こういう場合は変動金利に乗り換えを

世の中全体の金利が今後下がっていきそうな場合は、変動金利型に乗り換える方がいいでしょう。具体的には、景気が「悪い方向に向かっている」ような場合、金利は下がる傾向にあり、借り換えを狙える時期だと言えるでしょう。

先ほどのグラフでは、1994(平成6)年時点の固定金利は約5%です。例えば94年に固定金利5%で契約している場合、今後もずっと5%の金利を支払い続けるより、現在の変動金利に乗り換えて支払った方が得になることが分かります。

■こういう場合は固定金利に乗り換えを

逆に景気が良くなり、世の中全体の金利が上がりそうな場合は、固定金利型に乗り換えた方がいいでしょう。「景気が良くなると、金利は上がる」傾向にあります。

例えば、今後景気が良くなっていくと予想されている中で変動金利型を選択すると、世の中の金利が上がるのに伴って住宅ローンの金利も上昇することが予想されます。そのような際に固定金利型を選択していれば、世の中の金利がどんなに上がったとしても契約時の金利のままで支払い続けることができます。

■借り換えをするときの注意点

借り換える場合、借換先の金融機関で新たな住宅ローンを契約することになります。審査を受ける申請者の状況が、現在借り入れているローンの審査時から大きく変わっていない、もしくは好転しているのであれば、借換先の審査にも通る可能性は高いでしょう。

しかし、以下のような場合は審査に通らない可能性があります。

  • 年収が下がった
  • 転職した(勤続年数が短い)
  • 健康に問題が発生した
  • 税金の滞納があった
  • 住宅ローン以外の借金が増えた
  • 住宅ローンの返済に遅延があった

転職する予定がある場合は、転職前に借り換えることをおすすめします。

また、住宅ローン以外の借金については、クレジットカードの分割払いやリボ払いも借金とみなされ、審査に影響することがあります。審査を受ける前にしっかり整理しておきましょう。金融機関は審査の際、信用情報登録機関が提供する「信用情報」を参考にします。信用情報には、クレジットカードやカードローンなどの利用情報が掲載されていて、本人であれば開示請求ができます。

景気動向を考慮して変動型と固定型を上手に選択するとともに、自分の状況にも問題がないことを事前によく確認しておくのがよいといえるでしょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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