備える 2019.03.20 がん保険に入らなくても、がんの保障は受けられる?

がんは治療が長引いたり再発したりすることから、治療にかかる費用に備えてがん保険への加入を考えている人も多いでしょう。一方で「がん保険は不要」という人もいます。果たしてがん保険への加入は必須なのでしょうか。

■がん保険とは

がん保険は、原則としてがんのみを対象とした保険です。がんと診断されたり、がんの治療を受けたりすると給付金が支払われます。大抵の商品は、入院日数や手術回数が無制限で保障の対象になります。手術給付金のほか、放射線治療も保障に含むものもあります。

また、通院給付金やがんと診断確定されたときに給付される診断給付金などがある、がん治療に特化した保障内容です。この他に高額な治療費をカバーできるがん先進医療特約、抗がん治療特約などがあります。特約は中途付帯できないことがあるので、契約時によく検討しましょう。

■がん保険は契約してもすぐに給付金支払いの対象にはならない

がんにかかったり、がんが理由で亡くなったりする人の多くは高齢者ですが、若い人でもがんを患う可能性はあるので、備えるのは大切なことです。ただ注意しておきたいことは、がん保険は契約が完了したらすぐに給付金支払いの対象になるわけではないことです。

いわゆる「待機期間」があり、この間に発症しても給付金は出ません。がんの初期には自覚症状がないこともあるので、この点には留意しておきましょう。

■がん保険以外にも対策はある

一般の医療保険でも、がんの入院や手術を保障できるものがあります。既に加入している医療保険がある場合は、がんも対象になるのか確認しておきましょう。その他にも、がんが理由で身体の機能に障害が出たり日常生活が著しく制限されたりすると、障害年金の対象になる場合があります。

医療費は、健康保険の高額療養費制度というものがあるため、1ヵ月の医療費の支払い上限が決められています。また傷病手当金という制度があり、社会保険に加入していると、治療で仕事を長期にわたり休んだ場合、給与(標準報酬月額)の約2/3が支給されます。

■ずっと昔に加入した保険は見直したほうがいいかも?

「ずっと昔に親から勧められてがん保険に入ったかも」という人もいるかもしれません。しかし、古いがん保険だと女性特有のがんに対応していなかったり、通院のみの治療には給付金が出ない仕組みになっていたりする場合があります。一度保障内容を見直しておいたほうがよいでしょう。

現在の年齢や、既に加入している医療保険、貯蓄の額、誰もが受けられる社会保障制度などを踏まえて、がん保険への加入の必要があるかどうか検討しましょう。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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