貯める 2016.10.24 銀行口座の正しい使い分けで貯める体質づくり

銀行口座、なんとなく使っていませんか?「貯める」体質づくりには、お金の出入り(収支)・お金の在り処(口座)・お金の量(貯蓄)の3つを把握し、お金の流れを分かりやすく整理しておくことが大切です。

そこでポイントとなってくるのが「銀行口座の使い分け」。メインバンクとサブバンクをつくり、意識的に使い分けることで、貯蓄しやすい環境が整います。

■メインバンクの選び方

メインバンクは日々の生活に利用する、お財布のような役割です。給与の振込み、家賃や水道光熱費、クレジットカードの引き落としなど、生活費全般で利用します。

給与振込用の口座と生活費用の引き落とし口座を1つにしておくことで、残高不足にもなりにくく、支出入の管理もしやすくなるというメリットがあります。

預金に対する金利が年間0.01%程度なのに対し、ATMの引き落とし手数料は1回で108〜216円ほどかかります。例えば100万円の預金があるとすると利子は年間100円程度。そこからさらに税金が引かれることになるので、1回分の引き落とし手数料で吹き飛んでしまいます。

頻繁に使用することになるメインバンクは、なるべく振込手数料や引き落とし手数料がかからない銀行がおすすめ。金利よりも行きやすさを考慮し、自分の生活範囲内にATMがある、支店数が多いなどといった基準で選ぶと良いでしょう。

■サブバンクの選び方

サブバンクは貯蓄用の銀行口座になります。給与から貯蓄分を入金し、マイホームの購入資金や教育資金、結婚資金など目的以外ではおろさないようにします。また、サブバンクを持つことでメインバンクに何かあったときのリスク回避にも役立ちます。

サブバンクは金利の高さに着目。店舗を持たないインターネット専門のネット銀行(ネットバンク)は人件費や店舗維持費が節約されているため金利が高く、また、地方銀行のインターネット支店(インターネット取引専用の支店)も金利が高い傾向にあります。

多くの都市銀行は定期預金金利であっても0.01%程度です。一方、イオン銀行や静岡銀行など、ネット銀行・地方銀行では定期預金金利が0.1%を超えることも。利用を検討してみる価値は十分あると言えます。

サブバンク選びでは、「定額自動入金」にも着目。定額自動入金とは、他行から決められた金額を自動で引き落とし、入金するサービスのこと。これを利用して、メインバンクからサブバンクにお金を移し変えると、貯蓄の積立てに便利です。例えば、ソニー銀行やじぶん銀行、SBI銀行などは手数料無料で定額自動入金を利用できます。

銀行によって利用可能な金融機関が異なりますので、メインバンクとの相性を考慮しながら探してみましょう。

■ネットバンキングサービスを賢く利用

さらに、メインバンク・サブバンクの選び方の選択基準となりそうなのが、「ネットバンキングサービス」です。

ネットバンキングサービスとは、大手銀行や地方銀行、ゆうちょ銀行などが提供するインターネット上の取引サービスです。パソコンやスマートフォンから手軽に振込みや残高照会などを行うことができ、窓口やATMよりも手数料が安いというメリットがあります。賢く利用することで節約につながる、便利なサービスです。

■こんな風に使ってみよう!

最後に、どんな風に使えばよいのか一例をご紹介します。

  1. メインバンクに給与が振込まれたら、貯蓄する分をサブバンクに移動。公共料金やクレジットカードなどの引き落としには、メインバンクの口座を設定しておきます。
  2. 食費や洋服代など日々必要になる、こまごまとしたお金もメインバンクから引き出すようにします。
  3. サブバンクはお金を貯める・増やすための口座ですから、普段は手をつけないようにします。

銀行口座の使い分けで注意したいのが口座をむやみに増やしすぎないこと。自分で管理できる範囲で、必要な分だけの口座を用意することが大切です。

また、2016年末に「休眠預金活用法」が成立したこともあり、あらためて今持っている口座を整理・見直してみるのも良いでしょう。<2017年3月15日 追記>

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