貯める 2017.12.04 理想は500万円?結婚生活に必要な年収はいくら?
秋になった途端に友人の結婚式に呼ばれたという人もいるのではないでしょうか。実は、梅雨で雨の多い6月のジューンブライドよりも、晴天に恵まれやすい10月・11月の方が結婚式は多いそうですよ。そこで、今回は、「結婚に必要な年収」について考えてみましょう。
結婚時の理想の年収は、現状の年収と100万近くも差がある!?
内閣府の「平成26年度 結婚・家族形成に関する意識調査」によると、「結婚生活をスタートさせるにあたって必要だと思う夫婦の年収(税込み)」の平均は490.3万円です。男女とも30代の方が、20代よりも必要だと思う金額が高いという結果でした。また、最も高い首都圏では524.5万円、最も低い北海道では440.9万円です。
一方で、国税庁の「平成27年分民間給与実態統計調査結果」を見てみると、30代男性の平均年収は402万円です。結婚生活をスタートさせるのに必要だと思う年収と比べると、100万円弱の差があります。
実は……、生活費はそこまでかからない?
では、実際に結婚をした夫婦が必要だと考える平均年収額をみてみましょう。先の内閣府の「平成26年度 結婚・家族形成に関する意識調査」では、「必要と考える年収額平均」を未婚者と既婚者で比べたところ、「未婚」(497.9万円)の方が、「既婚」(484.2万円)よりも高いという結果です。
また、総務省の「家計調査(二人以上の世帯)平成29年(2017年)9月分速報(平成29年10月31公表)」では、2人以上の世帯の月間平均消費支出は住居費を含めて26万8,802円です。
12カ月分にすれば約322万円ですから、未婚者がイメージしている結婚生活に必要な年収よりも実際に生活に必要な支出は少ないということが分かるでしょう。ただし、先ほどの月間平均消費支出の金額はあくまで「消費支出のみ」で、貯蓄や借入れは含まれません。
また、ゼクシィの「新生活準備調査2016年」によれば、1カ月の生活費は20万〜25万円が平均だという結果でした。そのため、結婚前からパートナーとお金について話し合いをすることが大切です。
大事なのはライフプラン
独身時代は給与が入っても、家族を養っているなどの事情がなければすべて自分の好きなように使えます。そのため、まったく預貯金をしていない人もいるでしょう。そこで、将来のライフプランを考えて、毎月必要なお金を計算してみます。
Aさん(31歳、男性)年収320万円(手取り246万円)
Bさん(31歳、女性)年収280万円(手取り217万円)
※来年6月に結婚予定。Bさんは結婚後も働く予定
上記の二人の場合、どのような生活になるのでしょうか。
・ ライフプラン
パートナーと一緒に「●●歳で子どもがほしい」「●●歳でマイホームを買う」などの計画を書き出してみましょう。そうすることで、いつ頃までにいくら貯蓄が必要なのか、そのためには月々いくら貯蓄をする必要があるのか、そのためには夫婦でどれくらいの月収が必要なのかが見えてきます。
Aさん・Bさんは3年後に子どもがほしいと思っています。出産・産後休暇の間はBさんの収入が減るので、その分も見越して、3年間で300万円貯蓄し、出産・育児休暇中の生活費にする予定です。
・世帯年収(手取り):463万円
・貯蓄:100万円/年
・生活費:363万円、30万2,500円/月
毎年100万円貯蓄は必要なものの、夫婦ともにお小遣いもほしいと思っています。そのため、毎月25万円を生活費にし、残りの5万円を2人のお小遣いとします。
・ 毎月の支出
次に、パートナーと一緒に自分と相手の、毎月のお金の使い方についてよく検討します。貯蓄を100万円すると仮定し、あらかじめ世帯の手取り収入をひいた金額から、支出を考えてみましょう。
項目 | 金額 |
住居費 | 10万円 |
食費 | 4万円 |
光熱費・通信費 | 2万5,000円 |
医療費・保険料 | 2万5,000円 |
被服・理容費 | 2万円 |
趣味・レジャー費 | 2万円 |
お小遣い(2人あわせて) | 5万円 |
その他 | 2万円 |
合計 | 30万円 |
Aさん、Bさんの31歳という年齢を考えると、これから昇進・昇格などで年収アップも予想されます。たとえば、55歳まで毎年2%ずつ年収が上がっていくと仮定すれば、老後のことも見据えた貯蓄も可能になるでしょう。
パートナーと相談を
預貯金がない、収入が少なく結婚しても生活していくのは難しいのではと思い、結婚に対して不安に思っている人もいるのではないでしょうか?しかし、実際に見積りをしてみると、意外と生活できる水準だと思えるのではないでしょうか。
現在は専業主婦でも在宅ワークやシェアリングサービスを使っている人もいれば、共働き夫婦も増えてきています。どのような家庭生活を送りたいのかをよくパートナーと相談し、家計管理も含めて幸せな結婚生活を送りましょう。
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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA
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