貯める 2019.02.08 お金が貯まらない⼿取り38万円のダブルインカム家庭。⼀念発起した結果は!?

ダブルインカムの家庭では、それぞれに収入があるため、ついお金を使いがち。以前はなかなかお金が貯まらないと悩んでいたものの、今では改善したというAさん夫婦に事情を聞いてみました。

■「子どもが欲しいが貯蓄は50万円しかない」

プロフィール Aさん夫婦
夫:32歳(会社員)、妻29歳(会社員)
住まい:郊外の1LDK(家賃10万円)
毎月の手取り収入:夫婦で38万円
趣味:旅行。全国を旅行し、写真を撮影

私たち夫婦は、平日はお互い仕事に精を出し、週末は出かけて写真を撮るのが趣味です。旅行も好きでよく夫婦で出かけています。その先で子ども連れの家族をよく見かけていたためか、いつの頃からか「子どもが欲しい」と思うようになりました。

聞いたところによると、子どもを大学まで通わせるには1,000万円を超える費用がかかるといいます。子ども部屋も必要ですから、現在の1LDKでは足りなくなります。そのため、マイホームも欲しいと思うようになりました。

ただ、その時点で私たち夫婦の預金は50万円しかありませんでした。しかも、ボーナスが出れば貯蓄はするものの、結局、毎月の生活費で足りない分を、そのボーナスで補っていました。

そんな状態の私たちは一念発起してお金を貯めることを決意しました。しかし、夫婦ともに旅行などの趣味にお金を使ってきたので、いきなりすべて止めるのは難しいと考えました。

そこで、3年かけて徐々にお金を貯められる体質になることをめざしました。私たち夫婦が過去3年でやってきたことをお伝えします。

■1年目:「お金の流れを可視化する」

最初にやったことは、自分たちの毎月の収支の確認です。しかし、夫婦ともに家計簿をつけるのは苦手。そのため楽に続けられると聞いた家計簿アプリ「マネーツリー」を導入することにしました。

マネーツリーはスマホアプリで、銀行口座、クレジットカード、電子マネー、ポイントカードの情報を入れると、自動で残高が分かります。また、レシートをスマホで撮影すれば、使った内容の自動仕訳もしてくれます。

夫婦それぞれアプリをダウンロードし、お金を使ったらレシートをもらってデータを取り込むのを習慣化しました。手書きでつける家計簿と比べれば、楽なものでした。スマホは別々ですが、家計簿は夫婦で1つのものを共有してつけられます。

しかし単に家計簿アプリをつけるだけでは意味がないと考え、毎月お給料日前に反省会を実施。お互いに「ここはダメだったね」「これは先月より使わなかったね!すごい!」と励まし合い、来月はどのようにしてお金と付き合うのかを話し合いました。

こうしたことを続けていると、年に2回あるボーナスは自然と「預貯金に回そうか」という考え方に切り替わりました。

1年目が終わる頃には預金が150万円になっていました。1年で100万円も増やせたのです。

■2年目:「お金の使い方を見直す」

2年目の目標は「お金の使い方を見直す」ことでした。1年目にお金の流れを可視化し、夫婦で反省しながら、お金を少しずつ貯める意識を持てたからです。2年目は本格的にお金の使い方を見直す時期と判断しました。

まず見直したのは固定費です。

  • 光熱費:お風呂のお湯を少なくする、暖房の設定温度を下げるなど細かな工夫でコストカット
  • 通信費:スマホはプランを変更。自宅のネットは携帯キャリアと同じものにしてセット割を適用
  • 生命保険:ファイナンシャルプランナーに相談・見直しを行い、必要な保障のみに変更

次に変動費の中でも見直せるポイントはないのか検討しました。

  • 食費:外食が多かったので、夫婦で楽しんで自炊することに
  • お出かけの費用:近場の穴場スポットなども含めて検討し、使いすぎないように意識

これまでは「貯めるお金を捻出すること」にばかり意識が向いていました。しかし、この頃には「貯蓄にも目的と目標が大切」と思うように。目的・目標として、「子どものため」「マイホームのため」「旅行のため」「特別支出」の4つを設定し、これをソニー銀行の「ほしいもの貯金箱」で貯めることにしました。「いつまでにいくら貯める」という目標を、「子どものため」「マイホームのため」などの目的ごとに設定し直したため、楽しんでお金を積み立てられるようになりました。

2年目が終わる頃には、貯蓄は275万円にまで増えていました。

■3年目:「ライフプランを考え、お金を積み立てる」

節約して毎月の無駄をなくし、目的と目標をもってお金を貯めることに慣れてきたので、3年目はライフプランを意識したお金の貯め方を心掛けました。

  • 子どもは夫35歳、妻30歳までに欲しい(この時点で夫31歳、妻25歳)
  • マイホームは子どもが小学校に入学する前に購入したい
  • 半年に1回はゆっくり旅行してプチぜいたくを味わいたい
  • 趣味のカメラは続けたい。子どもの写真もたくさん撮りたい

このように考えると、目的別の預金も「いつまでにいくら必要か」がはっきりし、分かりやすくなりました。3年目が終わる頃には、貯蓄はなんと440万円に。ボーナスをほぼ貯蓄に回したことと、毎月の支出の見直しが功を奏して、3年で300万円近く貯めることができました。

■私たちの3年間のお金の見直しは……

私たち夫婦がこの3年で改善した結果、毎月の支出は以下のように変わりました。

 3年前現在いくら減らせたか
家賃10万円10万円かわらず
光熱費1万5,000円1万円5,000円
通信費1万5,000円1万円5,000円
生命保険料4万円2万円2万円
食費6万円4万5,000円1万5,000円
お出かけ費用4万円2万円2万円
日用品1万5,000円1万円5,000円
美容費(美容院含め)3万円2万円1万円
お小遣い6万円4万円2万円
雑費2万円5,000円1万5,000円
合計39万5,000円28万円11万5,000円

 

3年前は毎月1万5,000円が赤字でしたが、毎月のお金の使い方を見直して、11万5,000円の支出を抑えることができるようになりました。そのため、毎月10万円貯蓄ができる体質に。これは、夫婦で話し合いをして試行錯誤した結果です。

「来年は、毎月10万円貯蓄ができれば、ボーナスを足して1年で200万円を超える貯蓄ができるかもしれないね」と夫婦で話しています。

年数貯金残高1年での純増貯金額
貯蓄前50万円
1年目150万円100万円
2年目275万円125万円
3年目440万円165万円

 

■ポイントはお金の流れを可視化すること

夫婦ともに働く環境がある場合には、収入と支出を意識するだけでお金は自然と貯まっていくはずです。ポイントは「お金の流れを可視化し、意識すること」。

まずは、手軽に利用できる家計簿アプリを使って意識を高め、固定費の見直しを行い、慣れてきたところでさらに貯蓄を増やしてみましょう。ライフプランを意識して、夫婦で楽しみながら貯蓄生活を始めてみてはいかがでしょうか。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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