貯める 2019.02.15 年収600万円のひとり暮らし、年収300万円の実家暮らし。どっちが貯まる?
ひとり暮らしで貯蓄する余裕がないという人もいれば、実家暮らしなのにお金が貯まっていないという人も。どのような暮らし方をしていてもお金についての悩みは尽きません。今回は年収600万円のひとり暮らし、年収300万円の実家暮らしの2人にお金の使い方や貯め方について話を聞いてみました。
■ひとり暮らしにかかるお金の実態とは
ひとり暮らしの男性Aさんの収支(30代、年収600万円、就職を機に実家を出て10年ほどひとり暮らし)
年収 | 600万円 |
月の手取り | 35.5万円 |
家賃 | 8.5万円 |
光熱費 | 1.38万円 |
通信費 | 1万円 |
食事 | 3.5万円 |
交際費(外食含む) | 2万円 |
被服費 | 2万円 |
趣味 | 1万円 |
雑費 | 2万円 |
貯蓄 | 6.13万円 |
「食費が20代の頃に比べると毎月1万円ほど増えました。後輩にごちそうする機会が増えたこと、若い時よりいいものを食べるようになったことが原因でしょう。この費用はなかなか減らせません。
見直しができそうだと思っているのは通信費です。通話はほとんどしないので、通話し放題サービスも必要ない。今の契約が切れたら『格安スマホ』に替えようかなと思っています。月1000円台から契約できる会社もあるみたいですね。
また将来のことを考えて『つみたてNISA』を始めました。銀行の定期預金金利は0.01%という低さですから。つみたてNISAは投資している商品の運用成績によっては損を出す可能性もありますが、株式投資信託も組み入れて運用しているので、株価が上がれば預金よりも増えるかもしれないという期待があります。今は毎月1万円を投資していますが余裕ができたら2万円、3万円と増やしたいと思います」(Aさん)
■お金が貯まるって本当?実家暮らしのお金の使い方とは?
実家暮らしの男性Bさんの収支(30代、年収300万円)
年収 | 300万円 |
月の手取り | 21万円 |
実家に入れるお金 | 4万円 |
通信費(携帯電話代) | 1万円 |
交際費(外食含む) | 2万円(もっと多いかも) |
被服費 | 2万円 |
趣味 | 3万円(もっと多いかも) |
雑費 | 2万円 |
貯蓄 | 4万円(決まった額を貯蓄しているわけではない。余ったら普通預金に入れたまま) |
「実家に入れているお金は月4万円です。それ以上のお金は入れていません。親から『その分、貯めておきなさい』と言われていますので。でも、なかなか貯めることができないんですよね。交際費・趣味にお金をたくさん使ってしまう。実家暮らしなので『住むところと食べることには絶対困らない』という甘えがあるんでしょうね。
しかし、今は元気な両親もいつか病気になるかもしれませんし、私は一人っ子で頼れる兄弟もいません。何かあったら助けないといけないのかなと考えています 。介護状態になれば私も手伝う必要があるでしょうから、そのときは仕事も減らさないといけないかもしれないですし、収入減も覚悟しないといけませんね。
すぐにでもできることは交際費や趣味にいくら使っているか把握することでしょうか。正直今はザル状態です。親の健康状態の把握も含めて頑張って実行しようかと思っているところです」(Bさん)
■ひとり暮らしと実家暮らし、どちらが貯蓄には有利?
さて、ひとり暮らしと実家暮らし、どちらが貯蓄に有利なのでしょうか。例に挙げたAさんとBさんで比べてみると、現時点ではひとり暮らしのAさんのほうが優勢といえるようです。
- 収支をしっかり把握している
- 削れる生活費がないか考えている(格安スマホへの乗り換えなど)
- つみたてNISAの活用など将来のことも考えている
やはり収支を把握し、ムダな生活費がないかをチェックしていることが貯蓄につながると考えられます。
Bさんは家賃・光熱費がかからない実家暮らしですが、上手に貯蓄できているとはいい難い状況です。趣味や交際費にいくら使っているか把握していない、そして毎月お金が余ったら貯蓄はしているものの普通預金に入れたままで運用についてまでは考えていません。実家に親と住んでいて、住居と食事に困らないため「いつでも貯蓄できる」と考えているのではないでしょうか。
■まずは収支の把握!そしてムダの削除や運用を考えよう
ひとり暮らし、実家暮らしにかかわらず、まずは毎月の収支の把握をしましょう。特にBさんのように「趣味や交際費にいくら使っているか分からない」という状態は危険です。必要のないものを買っていないかを確認することが大切です。
また、余ったお金をただ普通預金に入れたままというのも上手に貯蓄できているとはいえません。給与が入ったら自動的に積立できるサービスの活用や、さらには普通預金よりも利率のいい金融商品での運用なども考えてみてはいかがでしょうか。
TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:antoniodiaz/Shutterstock.com
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