学ぶ 2017.01.27 転職するなら気をつけたい税金・保険・年金の話

日本では、雇用保険や年金、健康保険などの社会保険は、事業主を通じて加入するしくみになっています。また、所得税や住民税なども給与から天引きして納付されるようになっています。退職する際、転職先が決まっているのであれば、転職先の会社が各種変更の手続きを行ってくれますが、転職先が決まらず離職期間が生じる場合は、自分で行わなければなりません。その場合の各種手続きについてまとめてみました。

失業給付の手続き

雇用保険に加入していた会社員が失業した場合、加入期間などの条件が合えば、再就職するまでの一定期間、失業給付が受けられます。手続きには「雇用保険被保険者証」および「離職票」が必要になるため、退職時に勤務先から取得しておきましょう。詳しい説明や手続きはハローワークにて行います。

<ココに注意!!>

失業給付を受ける権利は、退職の翌日から1年間。勤続年数が長かったり、会社都合による退職であったりする場合、失業手当の給付日数も長くなりますが、手続きが遅れると期限切れになってしまうケースもあります。手続きは忘れず、早めに行いましょう。

国民健康保険の手続き

社会保険に加入している勤務先であれば健康保険に加入していますが、退職すると健康保険の被保険者の資格を失うことになります。健康保険証を勤務先に返納し、退職の翌日から14日以内に居住地のある市区町村の役所で国民健康保険の加入手続きを行う必要があります。このほか、在職中に加入していた健康保険の任意継続被保険者制度を利用する方法もあります。その場合は、退職の翌日から20日以内に加入していた健康保険組合を通じて手続きを行う必要があります。

<ココに注意!!>

任意継続被保険者制度における被保険者期間は2年間で、その間、任意でやめることはできません。また、国民健康保険よりも保険料が高額になることもあるため、よく検討しましょう。

国民年金の手続き

厚生年金は、会社員が加入する公的な年金制度です。会社を退職すると、被保険者資格が喪失し、転職先の会社に入社した時点であらたに資格を取得することになります。すぐに再就職しない場合は、退職の翌日から14日以内に居住地のある市区町村の役所で、国民年金への種別変更手続きを行う必要があります。

<ココに注意!!>

年金の支払いに空白期間が生じると、受給時に受け取る金額に影響が生じることもあります。失業期間中は、国民年金の保険料が免除される制度もあるので、必要に応じて活用しましょう。

所得税は確定申告によって還付される場合あり

所得税は、給与所得にかかる税金のこと。1年間の想定収入をもとに簡易的に計算された税額が、毎月の給与から天引きされ、年末調整によって正確な計算との差額が戻ってくる仕組みです。離職後、年内に転職した場合は、前の会社から受け取った源泉徴収票を提出すれば転職先の会社が年末調整を行ってくれます。しかし、年内に再就職しなかった場合には、自分で確定申告の手続きを行い、納め過ぎた税金を還付してもらわなければなりません。この際も、源泉徴収票が必要になりますので大切に保管してください。

<ココに注意!!>

年内に転職したものの、年末調整の手続きに間に合わなかった場合は、翌年、自分で確定申告をすることで還付を受けることができます。

住民税は退職時期により一括もしくは分割で納付

住民税(道府県民税・市町村民税)も、所得税と同様、毎月の給与から天引き(特別徴収)されていますが、所得税と異なるのは、前年分を、その年の6月から翌年の5月にかけて徴収する後払い方式であること。そのため、退職する場合、本来5月までに納めるべき未徴収分を最後の給与から一括で納付する必要があります。

その後は、個人宛てに送付される納付書に従い、自分で自治体に納付(普通徴収)することになります。ただし、6~12月に退職した場合、翌年5月までに収めるべき未徴収分が高額になるため、一括で納付するか、もしくは退職後、納付書に従い分割で納付するか選択することができます。懐事情を踏まえて判断しましょう。

<ココに注意!!>

分割納付を選んだことを忘れ、その後、個人宛てに届いた納付書を放っておくケースが目立ちます。滞納による延滞税がかかることがあるので気を付けてください。

以上のように、退職時は、社会保険や税金に関するさまざまな手続きが必要になります。特に、すぐに転職せず、離職期間が生じる場合は、自分で行わなければならない手続きが煩雑で、思わぬ出費が発生することもあるので注意が必要です。ただ、肯定的に考えれば、これまで会社が代行をしてくれていた社会保険や税金のしくみを把握する、いい機会になるかもしれません。

TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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