備える 2016.12.28 将来の備えに「個人年金保険」は必要?

「老後の備えのために!」などと銘打った個人年金保険を目にする機会が多くなりました。確かに、公的年金だけでは老後の備えが不安な方もいらっしゃるでしょう。生命保険各社が売り出している個人年金保険で老後の生活資金をカバーするのも一つの手です。

定額型と変額型の2タイプ

「個人年金保険」は、契約時に設定した年齢を迎えたら、その後の一定期間にわたって月々の年金を受け取れる金融サービス。

毎月の保険料は各社で異なりますが、利回りがつくため「払い込んだ以上のお金を年金として受け取れる」のが大きなメリットです。返戻率(へんれいりつ)はおおむね102~110%程度で、銀行で積立預金をした場合の金利よりも高め。普通の貯蓄よりも大きなリターンを望むことができます。これが「公的年金だけでは不安」という方におすすめする理由です。

種類は定額型と変額型に大きく分けられます。定額型は、契約時に将来の年金受取額が決まるタイプ。一方、保険会社が保険料を投資信託などで運用し、その成果次第で加入者に還元、結果的に将来の年金受取額が変動するのが変額型です。

定額型は、10年~35年という長期にわたって保険料を積み立てていく分割払いのほか、契約時に保険料をまとめて払う一時払いもあります。いずれにせよ将来の年金受取額が決まっており、老後生活のめどをつけやすいと言えるでしょう。

変額型は、契約時に保険料をまとめて払う一時払いの商品がほとんど。運用次第で払い込んだ保険金以上のリターンを受け取れることもあれば、元本割れのリスクもあります。ただ、運用が良くなくても元本は最低限保証するタイプが一般的になっています。

受け取り方

年金の受け取り方は、受取スタートから死亡まで受け取れる「終身年金」、生死にかかわらず設定した期間に設定した額面を受け取れる「確定年金」が主流。このほか、確定年金と同様に設定した期間だけ年金を受け取れますが、受け取り期間内に死亡した場合は以降の受け取りが無効になる「有期年金」、年金ではなく一括で受け取る「一時金」方式もあります。契約時にいくつかの受け取り方法の中から選べるようになっていることもあります。

個人年金保険は、ほとんどの保険会社や共済で扱っていますので、保険会社や乗合代理店に問い合わせてみるとよいでしょう。

「保険」機能よりも備えに注目

個人年金保険は節税面でのメリットもあります。年間の保険料が8万円以上(10年以上の払い込み)であれば、所得税、住民税の控除が受けられます。保険料は月払いのほかに年払い、加入後の一括払い込みも可能。つまり、定年時に個人年金保険に加入し、退職金で一括払い込み、10年後から年金として受け取ることもできるのです。退職金の運用としては有力な選択肢になるでしょう。

一方、個人年金保険のデメリットは超長期で固定金利の商品だということです。つまり、物価が上昇していくインフレ時にはリスクがあります。毎年2%ずつ物価が上昇していくとしたら、将来受け取る年金の価値は2%ずつ目減りすることになってしまうのです。また、契約者と年金受取人が同じだと「雑所得」になり、課税されるというのも弱点です。

もう1つのデメリットは、「保険」という名前がついていながら死亡保障はあまりカバーされていないということです。25歳で加入して40歳で死亡した場合、保険金として支払われるのは、払い込んだ15年分の保険料に相当する額だけです。このため、死亡保障ではなく老後生活の備えとして活用するのが最適と言えるでしょう。このような備えには養老保険、投資信託など他にもさまざまな手段があります。

自分にはどれがベストか、保険会社の営業担当者、ファイナンシャルプランナーなどにアドバイスを仰ぎ、比較検討するのがおすすめです。

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TEXT:マネチエ編集部
PHOTO:PIXTA

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