増やす 2016.09.05 割安な株を購入すると失敗する3つの理由

「株がこんなに値下がりしている、チャンスだ!」値下がりしている株を単に安いと思って買ってしまう。これは投資を始めたばかりの人に多い投資の失敗例の一つだ。

かくいう筆者も投資を始めたばかりの頃には株価が値下がりしている株を安いと思って購入して度々損失を抱えた経験がある。

確かに過去の株価から見ると明らかに株価は安くなっていてお買い得のようにみえるが、このような株を買うと得をするどころか損失が膨らんでいくケースが多い。

では、なぜそのような株を買うと損失を被ることになるのか。その理由を3つ紹介しよう。

1.株価の上げを阻止する「戻り売り」と「新規売り」

自分が株を購入した後で、株が上昇して利益が出たとしてもその後すぐに株は下がり始めて損失が膨らんでいくケース。上記のような悩みを抱える投資家は意外と多い。

そのような投資家はまず株の世界に「戻り売り」と言う現象があることを知る必要がある。

本来、株が値下がりをしているということは、その株価にたどり着くまでに今よりも高い株価で買ってしまった投資家がたくさんいることを意味する。もしその投資家たちが株を売却せず保有をし続けているなら、いわゆる損失を抱えている状態だといえる。そしてその損失がなくなるためには株が再び上昇し、自分たちが購入した株価までもどる必要があるのだ。

そのような投資家たちの心境に立ってみよう。ようやく自分の購入価格まで株価が上がり損が消えた。安心してその保有株を手放す(売る)人たちが多いことは容易に想像できる。

この戻ってきたタイミングでの株の売りを「戻り売り」という。この戻り売りは、いわば株価を上昇させまいとする厄介な存在だ。

戻り売りを全てこなして株価を大きく上昇させるほどの良いニュースがでれば話は別だが、そうでない限りは株価は一時的に上がってもすぐに下落の流れに戻ってしまうことが多々あるのだ。

ついでに覚えておいてほしいのが、株式投資の世界ではこのような戻り売り圧力の強い株は買わずに「新規売り(株価が下がったら利益がでる信用取引の一種)」をすることが推奨されているため売る投資家がさらに増えて株価をあげにくくする原因となっている。

2.株が下がる根本的な原因「思わしくない企業業績」

企業の株価を決定する要因には様々なものがあるが、最も重要な要因の一つに「業績」がある。企業活動が上手くいかないと、通常は企業内の利益がどんどん減っていき、最悪の場合には上記のように赤字になってしまうこともある。

企業は基本的には年4回、自社の活動結果を業績発表と言う形で投資家に伝えるが、右肩下がりの株価をもつ企業の大半はこの「企業業績」が思わしくない企業が多い。株価は将来を先取りして動くものなので、将来性がないとわかると投資家に容赦なく売られてしまう。企業活動が好調だった企業の業績が急に悪くなった場合、その流れはしばらく続くことが多いため株価は上がらずに下げ続けることになる。

逆に企業業績が一気に好転したニュースが伝えられると下落の流れに終わりをつげ、そこから株価は上昇の流れに変わる。このタイミングを掴んで投資をすることを逆張り投資というが初心者には少々難しいのも事実だ。

3.株式投資は「美人投票」

これは株式市場で出回っている投資家の資金は有限であり、相対的に魅力的な株へと移っていくということである。

右肩下がりで株価が下がっている場合には、戻り待ち売りの圧力があることや業績が悪いという理由以外にも、他の株式に対して見劣りするという理由がある。

もちろん票を多く集めることのできる魅力ある企業は株価も上がり、そうでない企業には票が集まらずに株価が下がっていく。魅力的でない企業はより一層魅力度が下がっていくということになる。

投資家から人気があり右肩上がりの株価は「もう上がり過ぎだろう」とチャートを見て判断してしまうことも多いと思われるが、意外とその後株価はどんどん上昇していくことがある。結局そのような企業に資金が集まってしまうと、どうしても相対的に上がらない株から資金はどんどん逃げていくというメカニズムなのだ。

負のスパイラルの途中で買うと痛い目に

株価の下落の流れの中にある株は次のような負のスパイラルを持っている。

「何らかの理由で株価が売られる→企業内から資金が逃げる→設備投資や新規事業に資金を回せなくなる→成長失速に対する失望感から株が売られる」

単純に過去の株価から見て安くなっている株を買うということは、このスパイラルの途中を買ってしまっていることになるのだ。下落の流れの終わりを捉えて投資をする「逆張り投資」と言う手法も存在するが、意外とそのタイミングを的確にとらえることは難しく初心者にはおすすめできない。最初のうちは業績の良い右肩上がりの企業を探すことから始めるとよいだろう。

TEXT:谷山歩/ZUU Online
PHOTO: Thinkstock/Getty Images

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